児童ポルノ・児童買春・児童福祉法・監護者わいせつ・不同意わいせつ・強制わいせつ・青少年条例・不正アクセス禁止法・わいせつ電磁的記録弁護人 奥村徹弁護士の見解(弁護士直通050-5861-8888 sodanokumurabengoshi@gmail.com)

性犯罪・福祉犯(監護者わいせつ罪・強制わいせつ罪・児童ポルノ・児童買春・青少年条例・児童福祉法)の被疑者(犯人側)の弁護を担当しています。専門家向けの情報を発信しています。

控訴して反省を深めた事例(東京高裁H19.8.16)

 奥村は刑事事件の控訴・上告に抵抗感がありません。
 地方紙なんて、「被告人控訴!」なんて、まるで反省してないような書きっぷりですが、さらに反省して控訴する被告人もいるということです。

http://www.kfb.co.jp/news/index.cgi?n=20070302095700c3ccb9e7a4
談合で実刑判決の被告が控訴
県発注の下水道工事をめぐる談合事件で、競売入札妨害(談合)罪に問われた被告(67)は、懲役6月(求刑同10月)の実刑とした一審・東京地裁判決を不服として1日、控訴した。
弁護側は一審で「共犯者との共謀が成り立たないので無罪。有罪でも罰金刑」と主張していた。
東京地裁の小池勝雅裁判長は弁護側の主張を退け、「(被告の)反省の態度がみられない」などとして実刑とした。

http://www.mainichi-msn.co.jp/chihou/fukushima/archive/news/2007/07/06/20070706ddlk07040099000c.html
被告は1審で、裁判長に「有罪、無罪どちらと思うのか」と尋ねられ、「その辺はご判断をお願いします」と明言を避けていた。その理由について、被告はこの日、「検察官の取り調べに割り切れないところがあり、有罪であることには納得できなかった」と説明。その上で「大変身勝手な考えで、深く反省している」と心境を語った。また県に対し「税金を無駄使いし、申し訳ない。県に与えた損害は返さなければならない」と話した。

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20070816-00000024-mai-soci
判決は、福島県建設業協会長など要職にあった被告について「本来は入札を健全なものにする立場にあったが、悪しき慣行の助長に手を貸した。規範意識は鈍麻している」と非難したが、「自己の責任をあいまいなままにしようとした、ひきょうな1審での態度を改めた」として執行猶予とした

 刑事訴訟って、白黒つけたがる傾向があって、白黒迷ったような弁護活動をすると、失敗しますね。
 公判請求で懲役求刑された事件で「罰金相当」と主張するからには、それなりの量刑調査が必要だと思います。