ちょっと古いのを引っぱりだして見ています。
管財人としては900万は見のがせないでしょ。
どうせ、「金がない」という「抗弁」が出て、経理資料を出す出さないという話になるので計算書類の閲覧請求も付けてみた。
この事件は結局、ゴルフ場が計算書類を呈示して窮状を証明したので、30万円で和解した。
要件事実論でいけば「10年経過」は不要ですが、素人にも判るように入れています。わざと入れているのです。
なお「破産法59条1項による入会契約解除」はできないという判例がありますが、その判例のゴルフ場側代理人でしたから知っています。但し、この事件の被告代理人は知らないようで、反論ありませんでした。
ちょっと削れば本人訴訟にも使えます。
訴 状
預託金返還等請求事件
請求の趣旨
1 被告は、原告に対し、金919万8320円及びこれらに対する本訴状送達の翌日から支払い済まで、年6%の遅延損害金を支払え。
2 被告は原告に対し、平成10年から現在までの計算書類・附属明細書・監 査報告書を閲覧および謄写させよ。
3 訴訟費用は被告の負担とする。
との判決ならびに第1項につき仮執行宣言を求める。請求の原因
第1 預託金返還請求
1 被告会社
被告は、ゴルフ場の経営等を目的とする株式会社であり、ゴルフ場「rゴルフ倶楽部」(以下「本件ゴルフクラブ」という。)を経営する会社である。2 ゴルフクラブ入会契約
破産者は、被告との間で、r倶楽部入会契約を締結し、同日、会員預託金として金950万円を払込み、本件ゴルフクラブの会員となった。3 預託金返還合意
本件入会契約に際し、破産者と被告とは、いずれも「預託金はゴルフ場入会後、満10年据置くものとし、また、預託金には利息及び配当はつけない。」という、据置期間(満10年)経過後に原告らが退会した場合に上記預託金を直ちに返還するという条件付預託金返還の合意をした。4 預託金据置期間の満了
破産者については、預託金の据置期間が満了した。5 原告の退会申出(入会契約の解除)
原告は、平成年月日までには、被告に対して、破産法59条1項による入会契約解除、規約に基づく退会の申出及び預託金返還の請求をし、上記ゴルフクラブを退会した(甲1内容証明郵便、甲2配達証明書)。
なお、念のため、本訴状をもって改めて退会及び解除の意思表示をする。6 なお、被告は原告に対して、債務の存在を認めた上で滞納会費301,680の相殺の意思表示をしている。(甲3 回答書)
被告の主張を信じれば、破産者の債権額は金919万8320円となる。(被告の債権の詳細を証拠提出されたい。)7 よって、原告は、被告に対し、上記入会契約解除に基づく預託金返還請求権として、会員預託金919万8320円及びこれに対する本訴状送達の翌日から支払済みまで商事法定利率年6分の割合による遅延損害金の支払を求める。
第2 書類閲覧謄写請求
1 原告は、破産管財人であって、破産者k株式会社の財産管理権を有する。
2 破産者kは被告に対する債権者(請求の趣旨1記載の預託金返還請求権)である。3 よって、商法282条2項に基づき、原告は被告に対して、過去5年分 の計算書類の閲覧謄写請求を求める。
証拠方法
甲第1号証 内容証明郵便
甲第2号証 配達証明書
甲第3号証 回答書
附属書類1 訴状副本 1通
2 甲号証写し 各1通
3 商業登記簿謄本 1通
4 管財人証明 1通
5 訴の提起許可証明書 1通