児童ポルノ・児童買春・児童福祉法・監護者わいせつ・不同意わいせつ・強制わいせつ・青少年条例・不正アクセス禁止法・わいせつ電磁的記録弁護人 奥村徹弁護士の見解(弁護士直通050-5861-8888 sodanokumurabengoshi@gmail.com)

性犯罪・福祉犯(監護者わいせつ罪・強制わいせつ罪・児童ポルノ・児童買春・青少年条例・児童福祉法)の被疑者(犯人側)の弁護を担当しています。専門家向けの情報を発信しています。

児童淫行罪で被告人氏名秘匿公判(前橋地裁H27.10.14)

 実刑危険がある師弟関係の児童淫行罪を一回結審しています。
 「教職員免許状失効公告」として官報に実名が公表されているので、どれだけ意味があるのかは疑問です。

http://www.jomo-news.co.jp/ns/4214436272436261/news.html
元教諭の男 匿名審理 前橋地裁 被害者保護理由に
更新日時:2015年10月1日(木) AM 09:00
 教え子の生徒にわいせつな行為をしたとして、前橋地検児童福祉法違反の罪で、県内の公立中学校の教諭だった男を起訴していたことが30日、分かった。男の初公判が同日、前橋地裁で開かれ、男は起訴内容を認めた。検察側は「立場を利用した悪質な犯行」として懲役4年を求刑した。被害者の特定を防ぐために被害者の情報だけでなく、被告の氏名や年齢なども伏せるという極めて異例の審理となった。高山光明裁判官は冒頭、被害者保護を理由にさまざまな事項を非公開にすることを説明。被告の名前も書面で確認した…

追記
 実刑になりました。
 1回結審だと、主張すべきことを主張してない可能性があって、被告人が不平言わないかなと思うんですよ。

http://www.sankei.com/affairs/news/151014/afr1510140016-n1.html
前橋地裁は14日、教え子にわいせつな行為をしたとして、児童福祉法違反で起訴された群馬県内の公立中学元教諭に対し、懲役2年2月の実刑判決を言い渡した。高山光明裁判長は、「被告人の行為は被害者の信頼感を逆手に取ったもので、厳しく非難されるべき」と断じた。
 判決文などによると、被告人は、同校の生徒であった被害者が18歳に満たないと知りながら、その立場を利用し3回にわたって性交をさせたとしている。その後、被告人は懲戒免職処分を受けた。
 被告人の弁護人は、「控訴するかは本人と相談して決めたい」と話した。
 また、同裁判は、被害者保護の観点のため、事件発生時期を始め、被告人の名前や年齢などの情報を伏せて審理が進められるという異例の形となった。

http://news.goo.ne.jp/article/mainichi_region/region/mainichi_region-20151015ddlk10040223000c.html
教え子の女子中学生にわいせつ行為をしたとして児童福祉法違反(淫行(いんこう))罪に問われた公立中元教諭の男=懲戒免職=に対し、前橋地裁(高山光明裁判官)は14日、懲役2年2月(求刑・懲役4年)の実刑を言い渡した。この裁判では、被害生徒のプライバシー保護を理由に、被告の氏名や年齢、勤務先などが秘匿された。憲法82条は、公正な裁判を保障するため、裁判公開の原則を定めている。公の秩序を害する恐れがある場合は例外的に非公開とすることも認めているが、公判で被告の実名が明らかにされないのは極めて異例。

 起訴状の読み上げや冒頭陳述、論告は書面でやりとりされたため傍聴人には分からず、被告人質問でも具体的な犯行場所や時期は伏せるように裁判官から注意があった。前橋地検は「被害者の親から『可能な限り秘匿してほしい』と要望があった。被告の氏名が分かれば自動的に生徒の名前が分かってしまう」と説明した。被告の実名を秘匿した公判を初めて担当した弁護人は「犯行の経緯や被告の生い立ちは、事件によっては有利な情状となる。今回の裁判では調書に記載されており、特に問題はなかった」と話した。一方で、「裁判員裁判の場合、裁判員は調書を読まないので、被告の秘匿は困る。今後の課題だ」とも指摘した。

 判決によると、被告は女子生徒が18歳未満であることを知りながら、教諭という立場を利用して交際し、わいせつ行為をした。高山裁判官は「不適切な関係で今後の心身の成長に影響を与えかねない。信頼感を逆手に取っており厳しく非難されないといけない」と述べた。

 弁護人は閉廷後、控訴について「本人と相談して決める」と話した