「万」を付け忘れたという見方もありますが、略式命令の罰金額は、算用数字ですので「300,000円」を「30円」と間違えることはないですよね。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20111117-00000100-jij-soci
同支部などによると、小倉区検は男性に対し、罰金30万円を求刑していたが、同簡裁の植田賢二裁判官が10月4日付で誤って罰金30円とする略式命令を出した。その後、区検側から罰金30万円とする納付告知書が届き、男性が金額の違いに気付いたという。
できれば、指摘せずに確定させて、非常上告にゆだねた方が、被告人の負担は軽かったと思います。
罰金刑の下限は、1万円ですが、法律上の減軽と酌量減軽で最低2500円まで下げられます。
刑法第十五条 罰金は、一万円以上とする。ただし、これを減軽する場合においては、一万円未満に下げることができる。
「その事件が略式命令をすることができないものであり、又はこれをすることが相当でないものであると思料するとき」ではないので、間違いに気付いた簡裁が事後的に正式裁判にすることはできませんよね。
刑事訴訟法
第四百六十三条
1 前条の請求があつた場合において、その事件が略式命令をすることができないものであり、又はこれをすることが相当でないものであると思料するときは、通常の規定に従い、審判をしなければならない。
2 検察官が、第四百六十一条の二に定める手続をせず、又は前条第二項に違反して略式命令を請求したときも、前項と同様である。
3 裁判所は、前二項の規定により通常の規定に従い審判をするときは、直ちに検察官にその旨を通知しなければならない。第四百六十五条 略式命令を受けた者又は検察官は、その告知を受けた日から十四日以内に正式裁判の請求をすることができる。
○2 正式裁判の請求は、略式命令をした裁判所に、書面でこれをしなければならない。正式裁判の請求があつたときは、裁判所は、速やかにその旨を検察官又は略式命令を受けた者に通知しなければならない。