児童ポルノ・児童買春・児童福祉法・監護者わいせつ・不同意わいせつ・強制わいせつ・青少年条例・不正アクセス禁止法・わいせつ電磁的記録弁護人 奥村徹弁護士の見解(弁護士直通050-5861-8888 sodanokumurabengoshi@gmail.com)

性犯罪・福祉犯(監護者わいせつ罪・強制わいせつ罪・児童ポルノ・児童買春・青少年条例・児童福祉法)の被疑者(犯人側)の弁護を担当しています。専門家向けの情報を発信しています。

12点法

指紋鑑定を争ったことはありません。

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20091202-00000155-mai-soci
この指紋を改めて鑑定したのは、斎藤鑑識証明研究所(宇都宮市)の斎藤保氏。事件関係者によると、レジ袋の指紋と被告の指紋が、一部合致しない部分があった。斎藤氏によると、指紋が一致すると判断するためには、指紋線にある12の特徴点がすべて一致しなければ完全一致とはならない。一つでも特徴が異なる「矛盾点」があれば不一致とされるという。

新捜査書類全集 証拠法P181
指紋鑑定は,複数の指紋相互の隆線の形状,隆線の開始点や終点・分岐点・接合点、という特徴的な部分の位置関係等を比較対照する方法である。複数の指紋を同一であると認定するためには両者の形状,特徴点が完全に一致することまで確認するのではなく, 12点法が採用されている。 これは,我が国のほか,米国など多数の同で採用されている方法であり,例えば,犯行現場に遺留された指紋と,対照用の被疑者の指紋との間で,隆線の形状や特徴点の位置関係を比較対照し一致する特徴点が12点以上あれば同一指紋であると認定するものである。指紋は, 弾力性のある指が,いろいろな条件のもとで,様々な材質の物に接触することによって遺留されるのであるから,全面的な一致を要求することはできない。しかし,伝統的な研究の結果から,特徴点が12点以上合致するのは,その確率上,本人の指紋以外には有り得ないことが説明されており, 12点法によって同一性を認定することは合理的な判断方法であって,絶対的な証拠価値を持つと認められてきている。