児童ポルノ・児童買春・児童福祉法・監護者わいせつ・不同意わいせつ・強制わいせつ・青少年条例・不正アクセス禁止法・わいせつ電磁的記録弁護人 奥村徹弁護士の見解(弁護士直通050-5861-8888 sodanokumurabengoshi@gmail.com)

性犯罪・福祉犯(監護者わいせつ罪・強制わいせつ罪・児童ポルノ・児童買春・青少年条例・児童福祉法)の被疑者(犯人側)の弁護を担当しています。専門家向けの情報を発信しています。

少年院で援助交際児童を矯生する話

 少年院で保護していたんですね。

【写劇 ’09】交野女子学院 女子少年院 償いの日々
2009.11.04 産経新聞
 「目をつぶってやった。本当は嫌だった。お金に負けた」
 大阪府交野市の「交野女子学院」は、罪を犯した20歳未満の女子が入院する少年院だ。冒頭の言葉は、週1回行われる問題性別指導での発言。性や薬物などテーマ別に突っ込んだ討論を行い、罪の意識を深めていく。
 「1回中絶しているので次は産みたい。相手に経済的余裕がなかったから…」
 援助交際や売春経験のある院生が、自分の考えを素直に語る。一方で、「援交をする子の気持ちが知りたい」という意見もでる。教室が一瞬静まるが「私も知りたい」と教官がフォローする。
 「見知らぬ人とすぐに寝るなんて考えられへん。お金は他の“方法”で稼げる。ブランドバックは彼に買ってもらう」と話す子もいる。
 「みんなやってるし、自分の責任でするからいいと思っていた」。売春経験のある少女の多くが言う。教官は「好きで援助交際をやっていたわけではない。でも罪の意識がなかったのも事実。捕まったのは運が悪かったと考えていた子が多い」と分析する。
 少年院送致が決まっても、反省することなく不安だけを抱えて院にやってくる少女。
 だが、辛抱強く矯正を続ける教官の指導で、徐々に罪の意識が生まれ、被害者や家族に謝罪の気持ちを持つようになる。そこからが、更生の始まりだ。
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 院では性と薬物に対する教育に多くの時間を割く。援助交際に売春、覚醒(かくせい)剤使用と、女子の犯罪は性と薬物を抜きにしては語れない。交野女子学院では「問題性別指導」と題して、性・薬物・家族・交友の教育に力を入れる。90分の授業は週1回、8回連続で行われる。

 授業と並行して規則正しい生活や教官との信頼関係を築くうちに、罪の意識が芽ばえ、険しかった表情に笑顔が浮かぶようになる。