児童ポルノ・児童買春・児童福祉法・監護者わいせつ・不同意わいせつ・強制わいせつ・青少年条例・不正アクセス禁止法・わいせつ電磁的記録弁護人 奥村徹弁護士の見解(弁護士直通050-5861-8888 sodanokumurabengoshi@gmail.com)

性犯罪・福祉犯(監護者わいせつ罪・強制わいせつ罪・児童ポルノ・児童買春・青少年条例・児童福祉法)の被疑者(犯人側)の弁護を担当しています。専門家向けの情報を発信しています。

法務大臣諮問

 刑法では「未成年者」として児童を保護するそうです。
 児童福祉法とか児童ポルノ・児童買春法とかとダブってくると、守備範囲が不明確になって、境界線の事例について、規制が徹底しない。

http://www.moj.go.jp/SHINGI/040908-2.html
諮問第七十一号
(原文縦書き)
諮問第七十一号
 「国際的な組織犯罪の防止に関する国際連合条約を補足する人、特に女性及び児童の取引を防止し、抑止し及び処罰するための議定書(仮称)」を締結するとともに、近年における人身取引その他の人身の自由を侵害する犯罪等の実情にかんがみ、この種の犯罪に対処するため、早急に、罰則を整備する必要があると思われるので、別紙要綱(骨子)について御意見を承りたい。

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別紙
     要綱(骨子)
第一  逮捕及び監禁の罪等の法定刑の改正
 一  逮捕及び監禁の罪(刑法第二百二十条)の法定刑を三月以上七年以下とすること。
 二  組織的な逮捕及び監禁の罪(組織的な犯罪の処罰及び犯罪収益の規制等に関する法律第三条第一項第四号及び同条第二項中第一項第四号の罪に関係する部分)の法定刑を三月以上十年以下とすること。
第 二 人身買受けの罪の新設
   人を買い受けた者は、三月以上五年以下の懲役に処するものとすること。
第 三 未成年者略取及び誘拐の罪(刑法第二百二十四条)の改正
   未成年者を略取し、誘拐し、又は買い受けた者は、三月以上七年以下の懲役に処するものとすること。
第 四 営利目的等略取及び誘拐の罪(刑法第二百二十五条)の改正
   営利、わいせつ、結婚又は生命若しくは身体に対する加害の目的で、人を略取し、誘拐し、又は買い受けた者は、一年以上十年以下の懲役に処するものとすること。人を売り渡した者も、同様とすること。
第 五 国外移送目的略取等の罪(刑法第二百二十六条)の改正
 一  所在国外に移送する目的で、人を略取し、誘拐し、又は売買した者は、二年以上の有期懲役に処するものとすること。
 二  略取され、誘拐され、又は売買された者を、その所在国外に移送した者も、一と同様とすること。
第 六 被略取者収受等の罪(刑法第二百二十七条)の改正
 一  第二から第五までの罪を犯した者を幇助する目的で、略取され、誘拐され、又は売買された者を引き渡し、収受し、輸送し、蔵匿し、又は隠避させた者は、三月以上五年以下の懲役に処するものとすること。
 二  身の代金目的略取等の罪(刑法第二百二十五条の二第一項)を犯した者を幇助する目的で、略取され、又は誘拐された者を引き渡し、収受し、輸送し、蔵匿し、又は隠避させた者は、一年以上十年以下の懲役に処するものとすること。
 三  営利、わいせつ又は生命若しくは身体に対する加害の目的で、略取され、誘拐され、又は売買された者を引き渡し、収受し、輸送し、又は蔵匿した者は、六月以上七年以下の懲役に処するものとすること。