児童ポルノ・児童買春・児童福祉法・監護者わいせつ・不同意わいせつ・強制わいせつ・青少年条例・不正アクセス禁止法・わいせつ電磁的記録弁護人 奥村徹弁護士の見解(弁護士直通050-5861-8888 sodanokumurabengoshi@gmail.com)

性犯罪・福祉犯(監護者わいせつ罪・強制わいせつ罪・児童ポルノ・児童買春・青少年条例・児童福祉法)の被疑者(犯人側)の弁護を担当しています。専門家向けの情報を発信しています。

2012-08-01から1ヶ月間の記事一覧

朝日放送キャストでのコメント

sextingの取材でした。 http://webnews.asahi.co.jp/cast/archives/index.html 今年3月、オフレコ取材班は、大阪・日本橋ではびこる児童ポルノDVDの違法販売の実態を取材した。この放送後、日本橋のDVD店からは違法な「児童ポルノ」の商品は一斉に姿を消し始…

わいせつな動画ファイルをサイトに貼り付けた事案につき、頒布罪ではなく、陳列罪が成立するとした事例(京都地裁H24.7.20)

争っているわけではないのですが、刑法改正後はどう説明するのかと思って、弁論要旨で「どうなるんですかね?」って疑問点を指摘したら、1か月かけてこの回答です。 閲覧者はダウンロードしないと閲覧できないわけですが、ダウンロードまで立証されると頒布…

静岡県内において性行為・わいせつ行為する際の年齢確認義務について

177条後段の強姦罪では「13歳未満の者と知りながら」が要件になりますので、「13歳未満の者とは知らなかった」と否認されることになります。 第177条(強姦) 暴行又は脅迫を用いて十三歳以上の女子を姦淫した者は、強姦の罪とし、三年以上の有期懲役に…

サイト上19歳(実は16歳)を買春したという、在宅の被疑者の児童買春の年齢不知の主張で、「16歳と知ってただろう」「知りませんでした」という押し問答が半日続いたという連絡

厳しいというか、しつこい・くどいという感じでしょうか。「知ってました」と言っちゃうと「児童であることを知りながら」と認定されてしまうので、予め、弁護人から「児童であることは知りませんでした」と10回位書いた被疑者上申書や、弁護人が青少年条…

被害児童の早期発見及び支援活動の推進

被害児童支援って、NPOが参加するはずだったんじゃないですか? 調査研究は国や自治体の義務なんですが、まだ、児童ポルノ・児童買春の被害の実態が出てきてないような気がします。 http://www8.cao.go.jp/youth/cp-taisaku/k-4/gijishidai.html http://www8.…

ナイフ使用強制わいせつ罪1罪の科刑状況

調べてみると、ナイフ使用の強制わいせつ罪って、実刑もあるんですが、実刑率は高くありません。 http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20120803-OYT1T00471.htm 東京地裁立川支部であり、林正彦裁判官は懲役1年6月(求刑・懲役3年)の実刑判決を言い…

被害児童に対価を払って裸の画像を送ってもらったsexting事例につき、依頼者に3項製造罪の正犯を肯定した事例(大阪高裁H24.5.31)

大阪高裁は間接正犯構成ですので、道具性に拘っていますが、東京高裁なんかは、道具性にかかわりなく(被害児童の製造罪の正否に関わりなく)、3項製造罪を認めます。 大阪高裁H24.5.31 論旨は,要するに,原判示第2の事実について被害児童が児童買春等処…

判決速報H24-3「有罪認定された売春契約の事実を前提犯罪として,起訴されていない売春周旋の代償を犯罪収益に該当するとして没収,追徴を認めた事例(大阪高判H24.5.25)」

大阪高判H24.5.25 判決要旨 売春契約は,売春,すなわち,対{賞を受け又は受ける約束で不特定の相手方と性交することをさせることを内容とする契約なのであるから,同契約は性交の対償の授受と分配に関する約定を含むことが通常であり,売春をさせる立場の被…

青森のロリコン准教授を逮捕したのは山口県警の理由

被害者が山口県なので、防府警察が端緒をつかんだので、全部やるわけで、普通ですね。 むしろ、余罪が青森の事件なので、被害者や犯行場所の捜査のために出張が続きます。 都道府県警察制度でネット犯罪を捜査する以上は解消されないでしょう。 http://genda…

刑事関係 1.児童ポルノを,不特定又は多数の者に提供するとともに,不特定又は多数の者に提供する目的で所持した場合の罪数 2.児童ポルノであり,かつ,刑法175条のわいせつ物である物を,不特定又は多数の者に販売して提供するとともに,不特定又は多数の者に販売して提供する目的で所持した行為が,全体として一罪とされた事例[平成21.7.7第二小法廷決定]2012-07 (最高裁判所判例解説 : 平成21年1,3,4,7,9,12月分 平成22年6月分)

児童ポルノ・児童買春について、こういう判例が出たということは、弁護人は逆の主張をしたことがわかります。しかも被告人に有利な主張として。 (注2) 公訴事実の同一性がないにもかかわらず訴因変更の許可がなされた場合,審理途中であれば訴因変更を取り消…