児童ポルノ・児童買春・児童福祉法・監護者性交・強制わいせつ・青少年条例・不正アクセス禁止法・わいせつ電磁的記録記録被告事件弁護人 奥村徹弁護士の見解(弁護士直通050-5861-8888 hp3@okumura-tanaka-law.com)

性犯罪・福祉犯(監護者性交罪・強制わいせつ罪・児童ポルノ・児童買春・青少年条例・児童福祉法)の被疑者(犯人側)の弁護を担当しています。専門家向けの情報を発信しています。

「青少年を単に自己の性的欲望を満足させるための対象としてのみ扱っていると認められる性行為又はわいせつな行為を規制の対象とします。青少年から行為者に働きかけて当該行為に至った場合も同様です。」という「大阪府青少年健全育成条例の改正案」

 威迫困惑欺罔という要件があるとほとんど検挙できないので「淫行特区」と呼んでいたんですが、改正されます。淫行の実態を説明してと奥村も大阪府庁に呼ばれました。
 山口県・長野県が同じ体裁ですので、青少年条例の趣旨としてはなお抽象的危険犯的な理解でいいと思います。
 警察官が検挙されるんじゃないかと予想しています。
 わいせつの定義ができないくせにどうするのかと思います。
 

http://www.pref.osaka.lg.jp/hodo/attach/hodo-36748_4.doc
大阪府青少年健全育成条例の改正案」の概要

1 条例の概要について
  「大阪府青少年健全育成条例」は、青少年(18歳未満の者をいう。以下同じ。)の健全な育成を図ることを目的に、青少年を取り巻く社会環境を整備し、及び青少年をその健全な成長を阻害する行為から保護するために必要な規制を定めています。

2 条例改正の背景と検討経過について
スマートフォンの普及やインターネット利用の低年齢化に伴い、青少年がインターネットを介して児童ポルノや児童買春等の犯罪やトラブルに遭う事案が増加しています。
このような状況を踏まえ、大阪府から平成30年6月に大阪府青少年健全育成審議会(以下「審議会」という。)に対し、コミュニティサイト(以下「SNS」という。)に起因した青少年の性的搾取等への対応について問題提起しました。審議会において、この問題を専門的見地から調査・審議するため特別部会を設置し検討を重ね、同年11月に大阪府に対し第1回目の提言がなされました。今年度は、この提言において継続審議となったいわゆる「自画撮り被害」以外の性的搾取への規制の在り方等について、引き続き議論いただき、本年12月に審議会より2回目の提言を受理しました。
大阪府では、この提言を踏まえ、青少年に対する淫らな性行為及びわいせつな行為による被害を未然に防止し、もって青少年の健全な成長を阻害する行為からの保護を図ることを目的に、大阪府青少年健全育成条例を改正し、必要な規制を行うこととしました。

〔検討経過〕
平成30年6月26日から10月29日
  第1回審議会において、大阪府から「SNS等に起因した青少年の性的搾取等への対応につ
 いて」問題提起。特別部会を設置し、審議会(2回)・特別部会(5回)において審議。
同年11月28日 
審議会から大阪府に対して、「青少年を取り巻く有害環境への対応について~SNS等に起因した青少年の性的搾取等への対応~」提言。

令和元年5月31日から11月13日
  特別部会等(7回)において、昨年度継続審議となったいわゆる「自画撮り被害」以外の性
 的搾取への規制の在り方等について審議。
同年11月28日
  第1回審議会において特別部会報告書をもとに審議。
同年12月5日 
審議会から大阪府に対して、「青少年を取り巻く有害環境への対応について~SNS等に起因
  した青少年の性的搾取等への対応~」提言。

3 条例改正の内容について
現行の淫らな性行為及びわいせつな行為の禁止に関する規定は、青少年健全育成条例制定時の昭和59年に、青少年の性を弄ぶ心ない大人から青少年を保護し、行為者の社会的責任を追及するとともに、青少年に正しい性意識を持たせる一助とするために設けられたものであり、プライバシーその他の人権を不当に侵害することのないよう、取り締まりの対象行為をその動機や手段において社会的に非難を浴びるような性的行為(専ら性的欲望を満足させる目的で、威迫し、欺き、又は困惑させて行う性行為及びわいせつな行為)に限定して規定されました。
近年、スマートフォン等の普及により、青少年がSNS等で知り合った大人に軽い気持ちで会い、誘われる等して性行為又はわいせつな行為に至るケースが増えていますが、こうしたケースでは、行為者の威迫し、欺き、又は困惑させる行為がないまま青少年が被害に遭っている場合があります。
こうした現状を踏まえ、青少年保護の観点から規制の対象範囲を見直すものです。

(1)規制する行為及び対象
<現行規定>
第39条 何人も、次に掲げる行為を行ってはならない。
 ⑵専ら性的欲望を満足させる目的で、青少年を威迫し、欺き、又は困惑させて、当該青少年に対し性行為又はわいせつな行為を行うこと。

<改正後に規制の対象となる行為>
〇行為者が青少年を威迫し、欺き、又は困惑させたうえで行う性行為又はわいせつな行為に加え、青少年の未成熟に乗じた不当な手段(困惑状態にあることに乗じる等)により行う性行為又はわいせつな行為を規制の対象とします。
〇青少年を単に自己の性的欲望を満足させるための対象としてのみ扱っていると認められる性行為又はわいせつな行為を規制の対象とします。青少年から行為者に働きかけて当該行為に至った場合も同様です。
〇真摯な交際関係における性行為又はわいせつな行為は規制対象ではありません。

(2)罰則
現行規定のとおり、2年以下の懲役又は100万円以下の罰金を科します。
なお、本条例第61条により、この条例の罰則は、青少年に対しては適用されません。

4 今後の予定について
○令和2年2月府議会に提出予定です。 
○施行日は、令和2年6月1日を予定しています。