取材とか問い合わせがあったので、張っておきます。東京都公報の縦書きが上手く変換できないので誤変換は故意に残してあります
取材に対しては、こういうコメントを付けました。
条例の効果としては、条例施行後は対象業態について「JK」を謳う店舗からは青少年が全く居なくなりますので、福祉犯(児童買春罪・青少年条例違反)の温床という弊害が無くなることが期待されます。
もっとも、青少年側・遊客側のニーズは強く現時点での実態調査に応じて対象業態を限定しているため新たな業態が生み出されるとか、都外に本拠地を置いて都内に向けて派遣する無店舗型が規制できないとか、JKを明示・連想させる表示をしなければ規制されないなどの点で、規制が潜脱される恐れもあります。
他方、「青少年に関する性的好奇心をそそるおそれがあるもの」という抽象的な要件があるので、拡大解釈されたり、萎縮効果を生むおそれもあります。
http://www.tokyoto-koho.metro.tokyo.jp/file/koho/id/3939/f/9500/2017_20.pdf
特定異性接客営業等の規制に関する条例を公布する。
平成二十九年三月三十一日
東京都知事小池百合子
第一条
この条例は、特定異性接客営業及び特定衣類着用飲食店営業について必要な規制を行うとともに、これらの営業に係る特定の行為を禁止すること等により、青少年の健全な育成を阻害する行為及び青少年を被害者とする犯罪を防止することを目的とする。
(定義)
第二条
この条例において、次の各号に掲げる用語の意義は、それぞれ当該各号に定めるところによる。
一青少年 十八歳未満の者をいう。
二特定異性接客営業 店舗型特定異性接客営業及び無店舗型特定異性接客営業をいう。
三店舗型特定異性接客営業 次のいずれかに掲げる営業であって、青少年が客に接する業務に従事していることを明示し、若しは連想させるものとして東京都公安く委員会規則(以下「公安委員会規則」という。)で定める文字、数字その他の記号、映像、写真若しは絵を営業所の名称、広告若しは宣伝に用いるもの又は青少年が客に接する業務に従事していることを明示し、若しは連想させるものとして公く安委員会規則で定める衣服を客に接する業務に従事する者が着用するもので、青少年に関する性的好奇心をそそるおそれがあるもの(風俗営業等の規制及び業務の適正化等に関する法律(昭和二十三年法律第百二十二号。以下「法」という。)第二条第一項に規定する風俗営業、同条第六項に規定する店舗型性風俗特殊営業又は同条第十一項に規定する特定遊興飲食店営業に該当するものを除く。)をいう。
イ店舗を設け、当該店舗において専ら異性の客に接触し、又は接触させる役務を提供する営業
ロ店舗を設け、当該店舗において専ら客に異性の人の姿態を見せる役務を提供する営業
ハ店舗を設け、当該店舗において専ら異性の客の接待(法第二条第三項に規定する接待をいう。第五号ニにおいて同じ。)をする役務を提供する営業(イに該当する営業を除く。)
ニ喫茶店、バーその他設備を設けて客に飲食をさせる営業で、客に接する業務にー従事する者が専ら異性の客に接するもの
四店舗型特定異性接客営業者 東京都の区域内において営業所を設けて店舗型特定異性接客営業を営む者をいう。
五無店舗型特定異性接客営業 次のいずれかに掲げる営業であって、青少年が客に接する業務に従事していることを明示し、若しは連想させるものとして公安委員く会規則で定める文字、数字その他の記号、映像、写真若しは絵を広告若しは宣伝に用いるもの又は青少年が客に接する業務に従事していることを明示し、若しくは連想させるものとして公安委員会規則で定める衣服を客に接する業務に従事する者が着用するもので、青少年に関する性的好奇心をそそるおそれがあるもの(法第二条第七項に規定する無店舗型性風俗特殊営業に該当するものを除く。)をいう。
イ専ら異性の客に接触し、又は接触させる役務を提供する営業で、当該役務を行う者を、その客の依頼を受けて派遣することにより営むもの
ロ専ら客に異性の人の姿態を見せる役務を提供する営業で、当該役務を行う者を、その客の依頼を受けて派遣することにより営むもの
ハ専ら異性の客に同伴する役務を提供する営業(イ又はロに該当する営業を除く。)
ニ専ら異性の客の接待をする役務を提供する営業で、当該役務を行う者を、その客の依頼を受けて派遣することにより営むもの(イ又はハに該当する営業を除く。)
六無店舗型特定異性接客営業者 東京都の区域内において事務所若しくは受付所(前号イからニまでに規定する役務の提供以外の客に接する業務を行うための施設をいう。以下同じ。)を設けて、若しは東京都の区域内及び区域外に事務所及びく受付所を設けないで東京都の区域内に住所を有して、又は客の依頼に応じて派遣される同号イからニまでに規定する役務を行う者と当該客とが接する場所を東京都の区域内に設定して無店舗型特定異性接客営業を営む者をいう。
七特定異性接客営業者 店舗型特定異性接客営業者及び無店舗型特定異性接客営業者をいう。
八特定衣類着用飲食店営業 喫茶店、バーその他設備を設けて客に飲食をさせる営業のうち、水着、下着その他の公安委員会規則で定める衣服を客に接する業務に従事する者が着用することによって、客の性的好奇心をそそるおそれがあるもの(法第二条第一項に規定する風俗営業、同条第十一項に規定する特定遊興飲食店営業又は第二号に規定する特定異性接客営業に該当するものを除く。)をいう。
九特定衣類着用飲食店営業者 東京都の区域内において営業所を設けて特定衣類着用飲食店営業を営む者をいう。
(都の責務)
第三条
都は、特定異性接客営業及び特定衣類着用飲食店営業に関し、この条例の目的を達するため、必要な施策を講ずるものとする。
(都民の責務)
第四条
都民は、この条例の目的を達するため、都が行う前条の施策に協力するよう努めるものとする。
(青少年の教育又は育成に携わる者の責務)
第五条
青少年の教育又は育成に携わる者は、青少年に対し、特定異性接客営業及び特定衣類着用飲食店営業が青少年の健全な育成を阻害するおそれのあるものであることを認識させるとともに、当該営業に関わることのないよう指導、助言その他の必要な措置を講ずるよう努めるものとする。
(特定異性接客営業の届出)(特定異性接客営業の届出)
第六条
東京都の区域内において営業所を設けて店舗型特定異性接客営業を営もうとする者は、営業を開始しようとする日の十日前までに、店舗型特定異性接客営業の種別(第二条第三号イからニまでに規定する店舗型特定異性接客営業の種別をいう。第三号において同じ。)に応じて、営業所ごとに、公安委員会規則で定めるところにより、次に掲げる事項を東京都公安委員会(以下「公安委員会」という。)に届け出なければならない。
一氏名又は名称及び住所並びに法人にあっては、その代表者の氏名
二営業所の名称及び所在地
三店舗型特定異性接客営業の種別
四営業所の構造及び設備の概要
五営業所における業務の実施を統括管理する者の氏名及び住所
六前各号に掲げるもののほか、公安委員会規則で定める事項
2東京都の区域内において事務所若しは受付所を設けて、又は東京都の区域内及びく区域外に事務所及び受付所を設けないで東京都の区域内に住所を有して無店舗型特定異性接客営業を営もうとする者は、営業を開始しようとする日の十日前までに、無店舗型特定異性接客営業の種別(第二条第五号イからニまでに規定する無店舗型特定異性接客営業の種別をいう。第四号において同じ。)に応じて、公安委員会規則で定めるところにより、次に掲げる事項を公安委員会に届け出なければならない。
一氏名又は名称及び住所並びに法人にあっては、その代表者の氏名
二当該営業につき広告又は宣伝をする場合に当該営業を示すものとして使用する呼称(当該呼称が二以上ある場合にあっては、それら全部の呼称)
三事務所の所在地
四無店舗型特定異性接客営業の種別
五客の依頼を受ける方法六客の依頼を受けるための電話番号その他の連絡先
七受付所又は待機所(客の依頼を受けて派遣される第二条第五号イからニまでに規定する役務を行う者を待機させるための施設をいう。第十六条第二項第二号において同じ。)を設ける場合にあっては、その旨及びこれらの所在地
八前各号に掲げるもののほか、公安委員会規則で定める事項
3前二項の規定による届出をした者は、当該届出に係る特定異性接客営業を廃止したとき、又は前二項各号(第一項第三号及び前項第四号を除。)に掲げる事項(第一く項第二号に掲げる事項にあっては、営業所の名称に限る。)に変更があったときは、その日から起算して十日以内に、公安委員会規則で定めるところにより、廃止又は変更に係る事項を公安委員会に届け出なければならない。
4第一項又は第二項の規定による届出をした者(同項の規定による届出をした者にあっては、東京都の区域内に受付所を設けて営む場合に限る。)は、青少年が当該届出に係る営業所又は受付所に立ち入ってはならない旨を、公安委員会規則で定めるところにより、営業所又は受付所の入口に表示しなければならない。
(特定異性接客営業に係る営業所等の設置禁止区域)
第七条
特定異性接客営業者は、東京都の区域内にある次に掲げる施設の敷地(これらの用に供するものと決定した土地を含む。)の周囲二百メトルの区域並びに都市計ー画法(昭和四十三年法律第百号)第八条第一項第一号に規定する第一種低層住居専用地域、第二種低層住居専用地域、第一種中高層住居専用地域、第二種中高層住居専用地域、第一種住居地域、第二種住居地域及び準住居地域(以下「営業所等設置禁止区域」と総称する。)内においては、営業所又は受付所を設置してはならない。
一学校教育法(昭和二十二年法律第二十六号)第一条に規定する学校(大学を除く。)
二児童福祉法(昭和二十二年法律第百六十四号)第七条第一項に規定する児童福祉施設
三図書館法(昭和二十五年法律第百十八号)第二条第一項に規定する図書館
四医療法(昭和二十三年法律第二百五号)第一条の五第一項に規定する病院及び同条第二項に規定する診療所(患者を入院させるための施設を有するものに限る。)
2前項の規定は、同項の規定の適用の際、現に前条第一項又は第二項(受付所を設けて営む場合に限る。)の規定による届出をして特定異性接客営業を営んでいる者の当該営業所又は当該受付所については、適用しない。
(特定異性接客営業者及び特定衣類着用飲食店営業者の禁止行為)
第八条
店舗型特定異性接客営業者及び特定衣類着用飲食店営業者は、次に掲げる行為をしてはならない。
一青少年を客に接する業務に従事させること。
二青少年を営業所に客として立ち入らせること。
2無店舗型特定異性接客営業者は、次に掲げる行為をしてはならない。
一青少年を客に接する業務に従事させること。
二受付所を設けて営む場合にあっては、青少年を受付所に客として立ち入らせること。
三青少年を客とすること。
(広告及び宣伝の規制)
第九条
何人も、営業所等設置禁止区域内においては、特定異性接客営業に係る広告物(常時又は一定の期間継続して公衆に表示されるものであって、看板、立看板、はり紙及びはり札並びに広告塔、広告板、建物その他の工作物等に掲出され、又は表示されたもの並びにこれらに類するものをいう。以下同じ。)を表示し、又は特定異性接客営業に係る広告若しは宣伝の用に供される文書、図画その他の物品(以下「広告く文書等」という。)を配布してはならない。
2前項の規定は、第七条第二項の規定により同条第一項の規定を適用しないこととされる特定異性接客営業者が当該特定異性接客営業の営業所又は受付所の外周又は内部に広告物を表示する場合及び当該営業所又は当該受付所の内部において広告文書等を配布する場合については、適用しない。
3第一項の規定は、同項の規定の適用に関する第七条第一項の規定の適用の際、特定異性接客営業者が現に表示している広告物(当該適用の際、現に第六条第一項又は第二項の届出をして特定異性接客営業を営む者が表示するものに限る。)については、当該適用の日から一月を経過する日までの間は、適用しない。
4特定異性接客営業者は、その営業について広告又は宣伝をするときは、公安委員会規則で定めるところにより、青少年がその営業所又は受付所に立ち入ってはならない旨(無店舗型特定異性接客営業者にあっては、客となってはならない旨)を明らかにしなければならない。
(勧誘行為等の禁止)
第十条
何人も、特定異性接客営業及び特定衣類着用飲食店営業に関し、次に掲げる行為をしてはならない。
一青少年に対して客となるように勧誘すること。
二青少年に対して客に接する業務に従事するよう勧誘すること。
三前二号に掲げる行為のほか、青少年に対して広告文書等を配布すること。
四客となるよう青少年に勧誘させること。
五客に接する業務に従事するよう青少年に勧誘させること。
六前二号に掲げる行為のほか、広告文書等を青少年に配布させること。
(指示)
第十一条
公安委員会は、特定異性接客営業者若しは特定衣類着用飲食店営業者又はくそれらの代理人、使用人その他の従業者(以下「代理人等」という。)が当該営業に関し、第六条、第八条、第九条第一項若しは第四項、前条、第十三条第四項若しくは第十五条の規定に違反したとき、第十六条第一項の規定による報告若しは資料のく提出を拒み、若しは同項の規定による報告若しは資料の提出について虚偽の報告をし、若しは虚偽の資料を提出したとき、又は同条第二項の規定による当該職員のく質問に対して答弁をせず、若しは虚偽の答弁をし、若しは立入り若しは検査を拒み、妨げ、若しは忌避したときは、当該特定異性接客営業者又は当該特定衣類着く用飲食店営業者に対し、青少年の健全な育成を阻害する行為又は青少年を被害者とする犯罪を防止するため必要な指示をすることができる。
(営業の停止等)
第十二条
公安委員会は、次に掲げるときは、特定異性接客営業者又は特定衣類着用飲食店営業者に対し、六月を超えない範囲内で期間を定めて当該営業の全部又は一部の停止を命ずることができる。
一特定異性接客営業者又は特定衣類着用飲食店営業者が前条の規定による指示又は第十七条の規定による命令に従わなかったとき。
二特定異性接客営業者若しくは特定衣類着用飲食店営業者又はそれらの代理人等が当該営業に関し次のいずれかに該当する行為をしたとき。
イ第二十条(同条第二項第一号を除く。)の違反行為
ロ刑法(明治四十年法律第四十五号)第百七十五条又は第百八十二条の罪に当たる違法な行為
ハ売春防止法(昭和三十一年法律第百十八号)第五条から第十三条までに規定する罪に当たる違法な行為
ニ児童福祉法第三十四条第一項第六号又は第九号の規定に違反する行為
ホ労働基準法(昭和二十二年法律第四十九号)第五十六条第一項又は第六十一条第一項若しくは第六十二条第二項(労働者派遣事業の適正な運営の確保及び派遣労働者の保護等に関する法律(昭和六十年法律第八十八号)第四十四条第二項の規定により適用される場合を含む。)の規定に違反する行為
ヘ児童買春、児童ポルノに係る行為等の規制及び処罰並びに児童の保護等に関する法律(平成十一年法律第五十二号)第四条から第八条まで(第七条第一項を除く。)の罪に当たる違法な行為
ト東京都青少年の健全な育成に関する条例(昭和三十九年東京都条例第百八十一号)第十八条の六の規定に違反する行為
2公安委員会は、前項の場合において、当該特定異性接客営業者が営業所等設置禁止区域に営業所又は受付所を設けて当該営業を営んでいる者であるときは、その者に対し、前項の規定による停止の命令に代えて、当該営業所又は当該受付所を用いて営む特定異性接客営業の廃止を命ずることができる。
(標章の貼付け)
第十三
条公安委員会は、前条第一項の規定により特定異性接客営業又は特定衣類着用飲食店営業の停止を命じたときは、公安委員会規則で定めるところにより、当該命令に係る施設の出入口の見やすい場所に、公安委員会規則で定める様式の標章を貼り付けるものとする。
2前条第一項の規定による命令を受けた者は、次の各号に掲げる事由のいずれかがあるときは、公安委員会規則で定めるところにより、前項の規定により標章を貼り付けられた施設について、標章を取り除べきことを申請することができる。
この場合にくおいて、公安委員会は、標章を取り除かなければならない。
一当該施設を当該特定異性接客営業又は当該特定衣類着用飲食店営業の用以外の用に供しようとするとき。
二当該施設を取り壊そうとするとき。
三当該施設を増築し、又は改築しようとする場合であって、やむを得ないと認められる理由があるとき。
3第一項の規定により標章を貼り付けられた施設について、当該命令に係る特定異性接客営業者又は特定衣類着用飲食店営業者から当該施設を買い受けた者その他当該施設の使用について権原を有する第三者は、公安委員会規則で定めるところにより、標章を取り除べきことを申請することができる。
この場合において、公安委員会は、く標章を取り除かなければならない。
4何人も、第一項の規定により貼り付けられた標章を破壊し、又は汚損してはならず、また、当該施設に係る前条第一項に規定する命令の期間を経過した後でなければ、これを取り除いてはならない。
(聴聞の特例)
第十四条
公安委員会は、第十二条第一項の規定により営業の停止を命じ、又は同条第二項の規定により営業の廃止を命じようとするときは、東京都行政手続条例(平成六年東京都条例第百四十二号。以下「行政手続条例」という。)第十三条第一項の規定による意見陳述のための手続の区分にかかわらず、聴聞を行わなければならない。
2公安委員会は、聴聞を行うに当たっては、その期日の一週間前までに、行政手続条例第十五条第一項の規定による通知をし、かつ、聴聞の期日及び場所を公示しなければならない。
3公安委員会は、前項の通知を行政手続条例第十五条第三項に規定する方法によって行う場合においては、同条第一項の規定により聴聞の期日までにおべき相当の期間くは、二週間を下回ってはならない。
4第一項の聴聞の期日における審理は、公開により行わなければならない。
(従業員名簿)
第十五条
特定異性接客営業者及び特定衣類着用飲食店営業者(法第三十三条の規定により届出をしている者を除。)は、公安委員会規則で定めるところにより、営業所、く事務所又は受付所を設けた場所(無店舗型特定異性接客営業者であって、事務所及び受付所がない者にあっては住所)ごとに、従業員名簿を備え、これに当該営業に係る業務に従事する者の住所、氏名その他公安委員会規則で定める事項を記載しなければならない。ただし、営業所、事務所又は受付所を設けた場所ごとに、労働基準法第百七条に規定する労働者名簿を備え付けている場合は、これを従業員名簿に代えることができる。
(報告及び立入り)
第十六条
公安委員会は、この条例の施行に必要な限度において、特定異性接客営業者及び特定衣類着用飲食店営業者に対し、その業務に関して報告又は資料の提出を求めることができる。
2警察職員は、この条例の施行に必要な限度において、次に掲げる場所に立ち入り、帳簿、書類その他の物件を検査し、又は関係者に質問することができる。
ただし、第一号又は第三号に掲げる営業所に設けられている個室その他これに類する施設で客が在室するものについては、この限りでない。
一店舗型特定異性接客営業の営業所
二無店舗型特定異性接客営業の事務所、受付所又は待機所
三特定衣類着用飲食店営業の営業所
3前項の規定により警察職員が立ち入るときは、その身分を示す証明書を携帯し、関係者に提示しなければならない。
4第二項の規定による権限は、犯罪捜査のために認められたものと解してはならない。
(警察官による中止命令)
第十七条
警察官は、特定異性接客営業に関し、第九条第一項又は第十条第三号若しくは第六号の規定に違反する行為をしている者に対し、当該違反行為を中止することを命ずることができる。
2警察官は、特定衣類着用飲食店営業に関し、第十条第三号又は第六号の規定に違反する行為をしている者に対し、当該違反行為を中止することを命ずることができる。
(経過措置)
第十八条
この条例の規定に基づき公安委員会規則を制定し、又は改廃する場合においては、その公安委員会規則で、その制定又は改廃に伴い合理的に必要と判断される範囲内において、所要の経過措置(罰則に関する経過措置を含む。)を定めることができる。
(委任)第十九条この条例に定めるもののほか、この条例の施行に関して必要な事項は、公安委員会規則で定める。
(罰則)
第二十条
1第十二条の規定による公安委員会の命令に違反した者は、一年以下の懲役又は百万円以下の罰金に処する。
2次の各号のいずれかに該当する者は、六月以下の懲役又は五十万円以下の罰金に処する。
一第七条第一項の規定に違反した者
二第八条第一項又は第二項第一号若しくは第二号の規定に違反した者
三第十七条の規定による警察官の命令に違反した者
3次の各号のいずれかに該当する者は、三十万円以下の罰金に処する。
一第六条第一項又は第二項の規定に違反して届出をせず、又は虚偽の届出をした者
二第十条第一号、第二号、第四号又は第五号の規定に違反した者
4次の各号のいずれかに該当する者は、二十万円以下の罰金に処する。
一第六条第三項の規定に違反して届出をせず、又は虚偽の届出をした者
二第十三条第四項の規定に違反した者
三第十五条の規定に違反して従業員名簿を備えず、又はこれに必要な記載をせず、若しくは虚偽の記載をした者
四第十六条第一項の規定による報告若しは資料の提出を拒み、若しは同項の規定による報告若しは資料の提出について虚偽の報告をし、若しは虚偽の資料を提出し、又は同条第二項の規定による当該職員の質問に対して答弁をせず、若しくは虚偽の答弁をし、若しは立入り若しは検査を拒み、妨げ、若しは忌避した者(両罰規定)
第二十二条
法人の代表者又は法人若しは人の代理人、使用人その他の従業者が、そくの法人又は人の業務に関し、第二十条の違反行為をしたときは、その行為者を罰するほか、その法人又は人に対し、同条の罰金刑を科する。
(年齢の知情)
第二十一条
第八条第一項若しくは第二項第一号若しくは第二号又は第十条各号に掲げる行為をした者は、当該青少年の年齢を知らないことを理由として、前条第二項第二号若しくは第三号又は第三項第二号の規定による処罰を免れることができない。
ただし、当該青少年の年齢を知らないことに過失がないときは、この限りでない。
都議会では特に反対意見はなかったようです。
2017.03.02 : 平成29年第1回定例会(第4号)(速報版) 本文
◯二十八番(おときた駿君) 都民ファーストの会東京都議団として初となる一般質問を、知事及び関係局長に行います。
次に、特定異性接客営業等の規制に関する条例についてお伺いいたします。
いわゆるJKビジネスを規制する目的でつくられている本条例案ですが、これまでは、一見すると単なるカフェやリフレ店であるような業態に対して、立入調査をしてスタッフの年齢確認などをできなかったことが、JKビジネスの実態把握や規制を困難にしてきた一因でした。本条例案の成立により、特定業種が届け出制になり、また警視庁による立入調査が可能になることは重要であり、迅速な対応が望まれます。
一方で、まさにその実態把握の困難さから、JKビジネスについては、これまであらぬ風評被害が起きていたことも事実です。女子高生の格好をした従業員が十八歳未満の青少年であるのか否か、客観的な把握ができずに、その光景や店舗数のみがひとり歩きし、昨年春に視察に訪れた国連の特別報告者により、あたかも我が国では青少年、未成年者の性的サービスが横行しているかのような報告がなされ、日本国政府が抗議をするという事態も発生いたしました。
本条例案施行後は、これまで客観的データとして把握できな
◯警視総監(沖田芳樹君) JKビジネスに関する正しい情報発信と今後の対応についてでございますが、いわゆるJKビジネスの営業実態について情報発信を行うことにより、青少年が犯罪の被害に遭わないようにすることが特に重要であると考えております。
本条例案では、JKビジネスの営業者には、営業開始等の届け出義務、従業員名簿の備えつけ義務が課せられるとともに、警察職員による立ち入り等の規定が設けられ、営業実態の把握が容易となります。
このため、本条例が施行された場合には、当該営業実態についての把握と正しい情報発信により、その実態を広く明らかにするとともに、関係部局と連携して、青少年が大人に利用されないよう、社会全体の機運の醸成や青少年に対する啓発を行ってまいります
。。。
◯八番(大津ひろ子君)
私の地元である渋谷、原宿は、大イベント時に世界からも注目されるまちであり、また、ファッション、グルメ、アートなどの最先端ポップカルチャーの発信地でもあり、毎日、女子中学生、女子高校生を中心とする多くの若者が訪れるまちでもあります。
一方、生きづらさから、居場所を求めて漂流している少女たちも多く、地元のNPO法人ボンドは、女の子たちの相談や一時保護等の支援活動をしています。
本定例会に警視庁が提案された、特定異性接客営業等の規制に関する条例案は、女子高生などの青少年をターゲットとした、いわゆるJKビジネスの規制、取り締まりを行い、被害を未然に防ぐことを目的としています。渋谷、原宿に代表される繁華街を訪れる女子高生が被害に遭わないように、ぜひ本条例を効果的に運用するとともに、学校を初めとする関係機関との連携も必要不可欠であると考えます。
全国初となる本条例に対する取り組み姿勢について、警視総監のご見解を伺います
◯警視総監(沖田芳樹君) 特定異性接客営業等の規制に関する条例の施行に向けた取り組みについてですが、いわゆるJKビジネスの一部において性的サービスが行われ、当該営業が福祉犯罪の温床となっているなど、青少年の健全育成に悪影響を及ぼしているところです。
一方で、既存の法令では、当該営業に起因する犯罪等を防止することが十分ではない実情にあることから、有識者の提言を踏まえ、本条例案において、これらの営業について規制をすることといたしました。
本条例が施行された場合には、青少年の健全な育成を阻害する違法な行為に対する取り締まりを徹底するとともに、関係部局と連携して、社会全体の機運の醸成や青少年に対する指導助言を行ってまいります。