児童ポルノ・児童買春・児童福祉法・監護者わいせつ・不同意わいせつ・強制わいせつ・青少年条例・不正アクセス禁止法・わいせつ電磁的記録弁護人 奥村徹弁護士の見解(弁護士直通050-5861-8888 sodanokumurabengoshi@gmail.com)

性犯罪・福祉犯(監護者わいせつ罪・強制わいせつ罪・児童ポルノ・児童買春・青少年条例・児童福祉法)の被疑者(犯人側)の弁護を担当しています。専門家向けの情報を発信しています。

略式命令に仮納付命令を付けることは違法ではない(福岡簡裁H25.10.1)

http://d.hatena.ne.jp/okumuraosaka/20130801#1375156354
http://d.hatena.ne.jp/okumuraosaka/20130720#1374321830
http://d.hatena.ne.jp/okumuraosaka/20130719#1374122713
の続報。
 結果として判決主文に仮納付命令は消えましたけど

福岡簡易裁判所平成25年10月1日
         主    文
 被告人を罰金万円に処する。
 その罰金を完納することができないときは,金 円を1日に換算した期間被告人を労役場に留置する。

         理    由
(弁護人の主張に対する判断)
2 仮納付
 略式命令で罰金を科す場合,刑事訴訟法461条にいう付随の処分として仮納付を命じることができると解するのが相当である。したがって,本件公訴提起が違法であるということはできない。

 ちなみに略式命令はこんなでした

略式命令
被告人
本籍,住居,職業,生年月日及び事件名は,起訴状の記載を引用する。
 上記被告事件について,次のとおり略式命令をする。
  主文
被告人を罰金万円に処する。
この罰金を完納できないときは,金  円を1日に換算した期間被告人を労役場に留置する。
ただし端数を生じたときはこれを1日とする。
被告人に対し,仮に上記罰金に相当する金額を納付すべきことを命ずる。
罪となるべき事実
起訴状記載の公訴事実を引用する。

 追記 控訴審は理由がついていません

福岡高裁H26.2.26
2 控訴理由第2について
論旨は訴訟手続の法令違反ないし法令適用の誤むの主張としてう略式命令をする合に付随の処分として仮納付の裁判をすることはできない旨いうのであるが、そのような解釈を採ることはできない。