児童ポルノ・児童買春・児童福祉法・監護者わいせつ・不同意わいせつ・強制わいせつ・青少年条例・不正アクセス禁止法・わいせつ電磁的記録弁護人 奥村徹弁護士の見解(弁護士直通050-5861-8888 sodanokumurabengoshi@gmail.com)

性犯罪・福祉犯(監護者わいせつ罪・強制わいせつ罪・児童ポルノ・児童買春・青少年条例・児童福祉法)の被疑者(犯人側)の弁護を担当しています。専門家向けの情報を発信しています。

準強姦罪無罪(土浦支部h23.5.20)

 検察官は、日付改ざんの可能性を立証したものの、改ざんした事実の立証はできなかったようです。
 改ざんできることは、捜査報告書を出すまでもないような気がします。
 この程度のアリバイ主張は捜査段階でつぶしてから起訴するべきです。

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20110521-00000021-san-l08
被害女性の支援団体は「検察に控訴を強く働きかけたい」としており、事件は東京高裁で再び争われる可能性は高い。
 判決後、記者会見した牧師は「最初から無罪を確信していた。当然という気持ちだ」と冷静な表情で語った。担当弁護士も「主張がほぼ認められ、満足すべき判決」と評価した。
 公判では、牧師が事件当日に韓国から来た宣教師を接待していたデジタルカメラの画像が改竄(かいざん)されたものかどうかが争点となったが、神田大助裁判長は「撮影日時を改竄したと疑わせる事情は存在しない」と判断した。
 弁護側は「当日は来客があり、それを裏付ける写真があったので無罪になった。仮に写真がなかったらどういう判決になっただろうか」と、懸念を示した。
 一方、被害女性らの支援団体「モルデカイの会」も記者会見を開き、「極めて残念で不当な判決」と強い不快感を示した。

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20110521-00000077-mailo-l08

同席した主任弁護人の三木祥史弁護士は「弁護人の主張がほぼ認められている」と判決を評価。逮捕について「捜査の当初は問題が起きた日が07年2月17日というのも分からなかった。こちらで調査したところ、当日来客があり、裏付ける写真があった。仮に来客や写真がなかったらどうなったか」と捜査当局を批判した。
 起訴状によると、被告は07年2月17日ごろ、つくば市内の同会教会内で、県内在住の20代女性信者に対し「卞被告の指示に従うしかない」と思い込ませ、暴行したとしている。これに対し、弁護側は「事件が起きたとされる日に、被告は韓国から来日中の宣教師を接待しており、証拠写真もある」などと無罪を主張していた。
 一方、女性の支援団体「モルデカイの会」も同日、記者会見。加藤光一代表が「この判決は受け入れられない。非常にショック。怒りさえ感じる」との女性のコメントを読み上げ、「検察が控訴することを望む」と述べた。

牧師裁判 アリバイ写真認め「無罪」=茨城
2011.05.21 読売新聞
 被告は、公判当初から「犯行日とされる日は韓国から来日中の宣教師を接待していた」と主張。弁護側は、来日した宣教師が犯行時間帯に撮影したとする卞被告の散歩中の写真と時間が前後する写真など計26枚を証拠として提出した。
 検察側は、宣教師らが東京観光や大勢で夕食を取った際の写真がないなど疑問点を指摘。専用ソフトを使えば日付などの改ざんは可能として、犯行日でない日に撮影されたと主張した。
 これに対し、神田裁判長は、検察側が主張する撮影日の天候が写真の天候と一致しない点を指摘。「改ざんソフトを使った物証はなく、通常は撮るであろう写真がないのは不自然だが、どの場面でどの写真を撮るかは気分や状況にも左右され、証拠写真が改ざんされたと疑わせる事情はなにも存在しない」と判断した。

もっと慎重に捜査すべき 無罪判決の牧師ら会見
2011.05.20 共同通信
 女性信者に乱暴したとして準強姦(ごうかん)の罪で起訴され、水戸地裁土浦支部の判決で無罪を言い渡された韓国籍の牧師(62)と弁護団が20日、茨城県土浦市で記者会見し、「もっと慎重に捜査すべきだった」と検察側を批判した。
 牧師は「供述調書が自分の言った通りの内容にならないのが大変だった」と、取り調べの状況を振り返った。三木祥史(みき・よしひと)弁護士は「(事件のあったとされる日に、韓国から来日中の宣教師を接待していたことを示す)写真が2枚あった。客観的な証拠だからちゃんと調べてくれと検察側に申し入れたが、起訴されてしまった」と話した。

宗教法人による被害の回復を目的とする裁判の支援会
モルデカイの会
http://www.mordecai.jp/trial_criminal.html