児童ポルノ販売事件における弁護過誤の事例

児童ポルノ販売罪について、画像数を確認しなかった事例
 起訴状において、児童ポルノの種類と枚数の集計が過っており、児童ポルノの枚数が水増しされていた。
 おまけに検察官請求証拠で児童ポルノとされる画像には人物が撮影されていないものもあった。
 弁護人は検察官請求証拠を全く検討していない。
 着手金30万円、報酬30万円。1回結審。起訴状も検察官請求証拠も読まないでこの報酬は高すぎる。
 販売した画像数は大きな量刑理由であって、明かな弁護過誤である。
 控訴審で是正するのも一苦労である。

控訴審での主張)
 公訴事実上本件で販売行為とされているのは、被告人が児童ポルノである画像データ数十枚を3名にダウンロードさせたという行為であって、画像データが児童ポルノでなければ、犯罪を構成しない。
 検察官は、次の画像販売が児童ポルノ販売罪に当たると主張している。
   第1 画像データ40画像
   第2 画像データ39画像
   第3 前段の画像データ36画像+後段の画像データ40画像

 ところで、検察官の主張によれば、このうち児童ポルノであるものは、
  第1 
  1号ポルノ  9
  2号ポルノ  4
  3号ポルノ 22
  合計  35
  第2
  1号ポルノ  9
  2号ポルノ  4
  3号ポルノ 21
  合計  34
  第3
  前段
  1号ポルノ 13
  2号ポルノ  0
  3号ポルノ 12
  合計  25
  後段
  1号ポルノ  9
  2号ポルノ  4
  3号ポルノ 22
  合計  35
であって、検察官が児童ポルノ販売罪に当たると主張しているところの
  第1 画像データ40画像
  第2 画像データ39画像
  第3 前段の画像データ36画像+後段の画像データ40画像
に足りない。
 児童ポルノに該当しないのに、公訴事実に挙げられているものは、
  第1 画像データ5画像
  第2 画像データ5画像
  第3 前段の画像データ11画像+後段の画像データ5画像
である。(非該当データ総数26画像)
 この26画像については、検察官も児童ポルノ罪を主張していないし、他の犯罪成立も主張されなかった以上、なんら犯罪を構成しないから、「起訴状に記載された事実が真実であつても、何らの罪となるべき事実を包含していないとき」に他ならない。

 なお、控訴審では枚数が訂正されている。罪名も間違っていたと指摘されている。