http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20040501-00000013-yom-soci
ゲーム関係の不正アクセスは、罰金程度で処理されていると思います。
ここでも、学者のコメントが的をはずしています。
精神病理学者の野田正彰・関西学院大教授は
「相手に迷惑をかけているという発想がない。
情報の交換だけの関係で、
犯罪やいたずらをしているという自覚もなくなっている」
と指摘している。
不正アクセス罪の保護法益には、相手に迷惑をかけるという個人的法益は含まれていません。それは業務妨害等の別罪で評価される約束です。
こんな、法律を知らない人に批判されても、感銘力がない。
東京高裁判決平成15年6月25日の罪数判断も同程度。
放火罪に代表される社会的法益というのは、法益の重要性を強調すれば、すぐ、重罰化に向かいますから、軽々しく不正アクセスするのはやめてほしいものです。
http://www.okumura-tanaka-law.com/www/okumura/access/access.htm
http://www.okumura-tanaka-law.com/www/okumura/access/030908access.htm
不正アクセス行為は、当該他の犯罪からみれば予備的な段階にある行為であると言えるが、本法の不正アクセス罪は、アクセス制御機能に対する社会的信頼の侵害という不正アクセス行為自体の危険性に着日してこれを処罰するものであり、当該他の犯罪の有する危険性を根拠として処罰しようとするものではない。
この点、第一条にあるとおり、不正アクセス罪の処罰は、「電気通信回線を通じて行われる電子計算機に係る犯罪の防止」を目的の一つとしているが、これは、不正アクセス行為の横行によりアクセス制御機能に対する社会的信頼が失われた場合には、犯罪の抑止力一般が低下し、犯罪が行われやすい環境が生ずることとなるという点に着目したものであり、個々の不正アクセス行為が特定の犯罪に結び付くおそれがあるかどうかを問題にしているのではない。
本法が、特定の犯罪を実行する目的の有無を問わずに不正アクセス行為を処罰の対象としているのは、アクセス制御機能に対する社会的信頼の侵害というその行為自体の危険性を処罰の根拠としているからである。他の不特定の犯罪に利用される可能性がある予備的行為を処罰しようとする趣旨に出たものではない。