児童ポルノ・児童買春・児童福祉法・監護者性交・強制わいせつ・青少年条例・不正アクセス禁止法・わいせつ電磁的記録記録被告事件弁護人 奥村徹弁護士の見解(弁護士直通050-5861-8888 hp3@okumura-tanaka-law.com)

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非行助長行為の逮捕事案

 「有害行為」が広いですね。

茨城県青少年の健全育成等に関する条例
(非行助長行為の禁止)
第38条 何人も,青少年に対し,有害行為,家出,傷害,脅迫,恐喝,詐欺,窃盗,強盗,器物損壊,逮捕若しくは監禁を行うよう勧誘し,あおり,そそのかし,若しくは強要し,又はこれらの行為を行わせる目的をもって金品その他の財産上の利益若しくは便宜を供与してはならない。
・・・
第46条 
2 第35条第3項又は第38条の規定に違反した者は,1年以下の懲役又は50万円以下の罰金に処する。
8 第15条第2項の規定に違反して青少年に有害興行を観覧させた者又は第16条第3項,第18条第3項,第30条第2項,第31条第1項,第32条,第33条第2項,第34条第1項,第35条各項,第36条,第37条若しくは第38条の規定に違反した者は,当該青少年の年齢を知らないことを理由として,第1項,第2項又は第4項から前項までの規定による処罰を免れることができない。ただし,過失のないときは,この限りでない。

茨城県青少年の健全育成等に関する条例の解説h22
【要旨】
本条は,青少年が非行や不良行為に及ぶことのないよう,青少年に有害行為等を行うよう勧誘するなどの非行助長行為を禁止する規定である。
【解説】
家庭や地域の教育力の低下や,大人の規範意識の低下が問題となっている状況下にあって,青少年が人から勧誘されるなどして非行や不良行為に及ぶ事例が後を絶たないことから,青少年を保護するため,青少年に非行や不良行為を勧誘,強要等したり,非行や不良行為を行わせるために金品等を供与してはならないことを規定するものである。
「何人」 - 県民はもとより,旅行者,滞在者も含め,成人であると,未成年者であるとを問わず,現に本県内にいるすべての人(法人を含む。)を指すものである。
「有害行為」一第32条の有害行為のための場所提供等の禁止で、規定する行為をいう。具体的には, 「みだらな性行為」,「わいせつ行為」,「賭博」,「飲酒」, 「喫煙」,「暴行」,「入れ墨若しくはこれに類するものを施す行為」,「指定薬品類等の乱用」,「毒物及び劇物取締法施行令(昭和30年政令第261号)第32条の2に規定する興奮,幻覚若しくは麻酔の作用を有する物の乱用」,「麻薬の使用」,「大麻の使用」,「覚せい剤の使用」,「催眠剤の使用」,「使用済みの下着の売渡し(青少年が使用した下着(青少年がこれに該当すると称した下着を含む。))」 をいう。
「家出」一地域や学校などが行う外泊の終期が決まっている行事への参加や,児童虐待の防止等に関する法律第2条各号に規定する児童虐待行為を回避する必要があるなどの正当な理由がなく,生活の本拠から離脱することをいう。
「傷害,脅迫,恐喝,詐欺,窃盗,強盗,器物損壊,逮捕若しくは監禁」ーそれぞれ,刑法に規定する「傷害」,「脅迫」,「恐喝」,「詐欺」,「窃盗」,「強盗」,「器物損壊」,「逮捕」,「監禁」をいう。
「勧誘」一青少年に対し,自己の欲するとおりのある種の行為を行うよう誘い勧めることをいい,手段,方法や青少年の意思の有無を問わない。また,勧誘された行為を実行することを要しない。例えば,青少年に対して,一緒に喫煙しようと誘う,みだらな性行為やわいせつ行為を行おうと家出を誘うなどが該当する。
「あおり」 一特定の行為を実行させる目的をもって,青少年に対し,その行為を実行する決意を生ぜしめ,又は既に生じている決意を助長させるような勢いのある刺激を与えることをいい, 「あおり」を受けた青少年が犯罪を実行することを要しない点が,刑法上の教唆犯及び幇助犯と異なる。例えば,青少年に対して,喫煙をすると気分が良くなるなどと言い喫煙させる,家出をすれば自由が得られるなどと言い家出させるなどが該当する。
「そそのかし」一特定の行為を実行させる目的をもって,青少年に対し,その行為を実行する決意を新たに生じさせるに足りる懲憩(しようよう)行為をすることをいい, 「そそのかし」を受けた青少年が犯罪を実行することを要しない点が,刑法上の教唆犯と異なる。例えば,青少年に対して,この場所ならば喫煙しでも見つからないなどと言い喫煙させる,両親がいない隙に家出すればうまくいくなどと言い家出させるなどが該当する。
「強要」一物理的,心理的な圧迫を加えることによって,特定の行為を実行する意思がない青少年に対し,その意に反して当該行為の実行を求め,又は実行させようとすることをいい,生命,身体,財産等に害悪を加える旨を告知して脅迫し,又は暴行を用いることを要件としない点が,刑法上の強要と異なる。例えば,青少年に対して,喫煙や家出をしないと仲間はずれにするなどと言い喫煙や家出をさせるなどが該当する。
「金品その他の財産上の利益」一人の需要又は欲望を満足させるべき利益のうち,金銭,有価証券,物品等の有形的利益のほか,債権の譲渡,債務の免除など金銭をもって換算し得る無形的利益をいう。
「便宜の供与」 一人の社会生活上の地位に基づいて行う一切の役務の供与をいい,例えば,就職先,住居等の斡旋,提供や,非行の用に供する物品の提供等が該当する。なお,これらの提供にあたって報酬の有無は問わない。

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2015.03.16 朝刊 22頁 第2社会 (全504字) 
■非行助長容疑で会社役員逮捕
取手署は15日、県青少年健全育成条例違反(非行助長行為)の疑いで、容疑者(49)を逮捕した。逮捕容疑は昨年6月11〜12日の間、県南地域に住む女子高校生(15)が18歳未満と知りながら、ひたちなか市内のホテルに宿泊させるなどし、非行を助長した疑い。同署によると、容疑者は容疑を認めている。
茨城新聞社