児童ポルノ・児童買春・児童福祉法・監護者わいせつ・不同意わいせつ・強制わいせつ・青少年条例・不正アクセス禁止法・わいせつ電磁的記録弁護人 奥村徹弁護士の見解(弁護士直通050-5861-8888 sodanokumurabengoshi@gmail.com)

性犯罪・福祉犯(監護者わいせつ罪・強制わいせつ罪・児童ポルノ・児童買春・青少年条例・児童福祉法)の被疑者(犯人側)の弁護を担当しています。専門家向けの情報を発信しています。

PTSDの強制わいせつ致傷罪

 まあ、程度がひどいと傷害と評価されることもあると思うんですが、強制わいせつ事件でもPTSDのようなものを認定されて重い量刑になることがあるので警戒してください。
 精神的な症状が、強制わいせつ致傷罪として起訴されたら、傷病の有無・程度を争う機会がありますが、強制わいせつ罪として起訴されたら、争う機会を与えられませんから。
甲斐行夫「心的外傷後ストレス症候群(PTSD)による傷害罪の成立が否定された事例」研修 第639号

宇田川 寛史「電車内での強制わいせつ事件について、PTSDを傷害として認定し、強制わいせつ致傷に訴因変更した事例」捜査研究 第604号

小倉正三「心的外傷後ストレス障害(PTSD)と傷害罪の成立」小林充先生 佐藤文哉先生古稀祝賀刑事裁判論集 上巻

林 美月子「PTSDと傷害」神奈川法学 第36巻3号

葛西敬一「心的外傷後ストレス障害(PTSD)ではなく、それと症状が類似する『重度ストレス反応』との病名により傷害罪で処理した事例」研修 第702号

船山泰範「嫌がらせ電話によりPTSDを負わせ、傷害罪が認められた事例」現代刑事法 第47号