児童ポルノ・児童買春・児童福祉法・監護者わいせつ・不同意わいせつ・強制わいせつ・青少年条例・不正アクセス禁止法・わいせつ電磁的記録弁護人 奥村徹弁護士の見解(弁護士直通050-5861-8888 sodanokumurabengoshi@gmail.com)

性犯罪・福祉犯(監護者わいせつ罪・強制わいせつ罪・児童ポルノ・児童買春・青少年条例・児童福祉法)の被疑者(犯人側)の弁護を担当しています。専門家向けの情報を発信しています。

前福井地検検事正・勝丸充啓さん 開かれ耳傾ける検察に

 最近、弁護人も「こいつは有罪だ」と思うような行為をした被告人について、「それにしても理論的にこの訴因はおかしい」と感じるような起訴に出くわします。
 よっぽど勉強されていて自信があるのかと思いきや、裁判所と弁護人が訴因変更を促しても変えない検察官(→結局一部無罪となった)もいます。弁解に窮して「インターネット時代における新しい刑法解釈だ」と言い出したり。
 奥村は、頭が古くて堅いと言われようが、やっぱり、まず、理屈を通して欲しいと思います。奥村の話も聞けということです。

(この人に聞きたい)前福井地検検事正・勝丸充啓さん 開かれ耳傾ける検察に/福井県 2007.07.01 朝日新聞社
 −−司法制度改革や犯罪が巧妙化する中で、検事にはどのような資質が求められますか。
 原点に戻るけれども、一番大事なのは、人の話をよく聞くこと。勉強して本を読んで試験に通ればいいというのではなく、直接いろんな人の声を聞いてそれを受け止める能力が必要。修習が合理化され、インターネットが発達し、便利になればなるほど、先入観や偏見を持たずに、自分と違う考えや自分の知らない声を聞く能力が求められると思う。
 二つ目は、マイナスな言い方をすれば、自分の考えが絶対に正しいという独善に陥る検事はいけない。検事というのは、人を起訴する公の権限を持っており、その権限を品性のない人、高慢な人、独善的な人が持つのは非常に危険。権力の怖さを十分に認識し、権限を行使するときにもう一度考える、いろんな人の声を聞く、そんな検事が求められる。