法医学の計算式をエクセルに入れたシートを持っています。たいした数式ではありません。
被告人が「そんなに飲んでいない」「そんなに出るはずがない」と弁解することがあって、計算するんです。
http://www.sankei-kansai.com/01_syakai/sya100301.htm
ひき逃げ事件の被疑者が出頭した際に検出されたわずかなアルコール量と本人の供述をもとに、大阪地検交通部が体内アルコール保有量を特定する計算式を駆使する手法で事故当時酒気帯び状態だったと断定、酒気帯び運転による道交法違反罪でも起訴していたことが2日、分かった。男の飲酒を目撃した人などがいなかったため、当初立件は見送られていた。こうしたケースでは従来、飲酒運転についての立件は難しく、計算式も補完的な捜査の手段にとどまっていたが、飲酒運転厳罰化のなか、新たな手法として注目を集めそうだ。
ただ、個人差があるし、被告人で再現実験できる場合があるから、崩せる可能性はあります。
追記
Widmark法っていうそうです。
Widmark formula
http://www.sankei-kansai.com/01_syakai/sya100301.htm
この計算式は「ウィドマーク法」と呼ばれ、体重や飲酒量、血中アルコール濃度が飲酒後に下降していく際の係数などを数式に当てはめることで、飲酒から一定時間経過した後の血中アルコール濃度を算出することができる
文献
- Widmark法に関する2,3の検討 / 遠藤 雅夫 北海道医学雑誌. 51(2) [1976.03]
文献 公式じゃなくて実験のグラフがでています。
- 飴野清「エタノールの吸収・分布・排泄の基本的事項」治療87(8) '05.08.
- 宮崎利雄「少量のアルコール飲用時の効果に関する実験的研究ー1−アルコール飲用後の血中濃度、尿中排泄量について」防衛衛生20(3) '73.03.
- 古川誠「飲酒による呼気中エタノール濃度の変動に関する実験的研究ー運動負荷ならびに併飲の場合」日大歯学53(6) 1979.11.
- 古本奈奈代「飲酒後の呼気中アルコール濃度の経時変化とピーク値について」システム制御情報学会論文誌4(5) 1991.05.
- 松永恒司、田中伸哉「飲料ならびに食品の摂取が飲酒後の体内エタノール濃度の推移に与える影響」日本醸造協会誌 101(7) '06.07
- 東川佳靖、丸茂義輝「飲酒後の運動が呼気中アルコール濃度の経時変化に及ぼす影響について」日本鑑識科学技術学会誌2(2) 1997.12.
- 清澄良策、芳村敏夫「飲酒後の呼気中アルコール濃度のファジィ推論による予測」日本ファジィ学会10(1) 1998.02.
- 小林一夫、杉浦精一、大澄義正「血中アルコール濃度と運転者特性」自動車技術29(12) '75.12.
- 佐藤義博「飲酒実験における呼吸中エタノール濃度に関する研究ー1−」日大歯学53(1) '79..01.pdf