児童ポルノ・児童買春・児童福祉法・監護者性交・不同意性交・不同意わいせつ・青少年条例・不正アクセス禁止法・わいせつ電磁的記録・性的姿態撮影罪弁護人 奥村徹弁護士の見解(弁護士直通050-5861-8888 sodanokumurabengoshi@gmail.com)

性犯罪・福祉犯(監護者わいせつ罪・強制わいせつ罪・児童ポルノ・児童買春・青少年条例・児童福祉法)の被疑者(犯人側)の弁護を担当しています。専門家向けの情報を発信しています。

2005年 暗号と情報セキュリティシンポジウム用予稿

http://www.rs.noda.tus.ac.jp/~scis2005/
 同期の忘年会もすっぽかして、オンラインで提出しました。

 考えが浅いので、発表するたびに、微妙に説が変遷しております。

電子媒体上の第三者のデータの没収について
How to protect third person's data upon the subject seizure of illegal data?
奥 村  徹
Tohru Okumura
あらまし
 本稿では,児童ポルノ製造罪によって生成された児童ポルノである光磁気ディスク(MO)に,児童ポルノの画像データ以外の被告人が第三者から預かった合法なデータも記録されている場合についてMOそのもの全部の没収を認めた事例(一審:新潟地裁長岡支部平成14年12月26日 控訴審:東京高裁平成15年6月4日 被告人上告 いずれも公刊物未掲載)を参考に,電子媒体の上に没収の対象となりうる違法(児童ポルノ、わいせつ、著作権法違反、名誉毀損、信用毀損、業務妨害、脅迫、公職選挙法違反、ウイルス等)な電子データとともに,第三者から預かった適法な電子データが保存されている場合に電子媒体を丸ごと没収せざるを得ないのか,またその際に第三者の権利保護が手続的・実体的に図られるかを検討した。

キーワード 違法データ 没収 刑法 児童ポルノ わいせつ 著作権法 ウイルス

 上告審の弁護人ですが(実は一審から弁護人ですが)、判決も出ないし、刑法も変わらないし、判決が出るまで、このネタで外野で吠えます。
 予稿は注釈込みで6ページと言われましたので、6ページにまとめました。
 「できるんなら、控訴趣意書・上告趣意書もそれくらいにまとめろ」って? これでも「簡潔」に書いているつもりなんですが。

刑事訴訟規則
第240条(控訴趣意書の記載)
控訴趣意書には、控訴の理由を簡潔に明示しなければならない。