児童ポルノ・児童買春・児童福祉法・監護者性交・不同意性交・不同意わいせつ・青少年条例・不正アクセス禁止法・わいせつ電磁的記録・性的姿態撮影罪弁護人 奥村徹弁護士の見解(弁護士直通050-5861-8888 sodanokumurabengoshi@gmail.com)

性犯罪・福祉犯(監護者わいせつ罪・強制わいせつ罪・児童ポルノ・児童買春・青少年条例・児童福祉法)の被疑者(犯人側)の弁護を担当しています。専門家向けの情報を発信しています。

画像掲示板管理者の処罰例(第三者が投稿した画像について掲示板管理者が正犯とされた事例)

 P2Pシンポジウムでちょっと触れました。
 いずれも公刊物未掲載

 webで公開すると保管検察官が怒るので、公開の方法を検討しています。
 とりあえず判決日だけ。

幇助
  新潟簡裁H12.1.21 わいせつ図画公然陳列

正犯
  千葉地裁H14.9.24 児童ポルノ公然陳列
  横浜地裁H15.12.15 児童ポルノ公然陳列
  東京高裁H16.6.23 児童ポルノ公然陳列(被告人上告)
  大阪地裁H16.6.24 わいせつ図画公然陳列
  大阪地裁H16.7.6 わいせつ図画公然陳列

 東京高裁H16.6.23は、画像掲示板開設が実行の着手なんていうので、公表すると、画像掲示板荒らしが「正当防衛」だとか言い出さないか心配です。

いまのところ、わいせつ図画とか児童ポルノとかビジュアルかつ表現の自由が主張されにくい分野に限られていますが、理屈としては名誉毀損罪・信用毀損罪というテキストベースのコンテンツにもそのまま適用されますから、掲示板に名誉毀損の書込があって、放置した管理者が名誉毀損罪の正犯で逮捕されたときに、刑事訴訟で不服を訴えても、上記の判例を積まれると、裁判所は説得されてしまいますよね。それが怖いところ。
 そういう意味で、現在、外堀が埋められようとしているのですが、外堀はなにせ児童ポルノ・わいせつだし、おまけに弁護士もわからない「ハイテク事件」だし、そう真面目に噛み付かなくても執行猶予だしという事情があって、難なく埋められつつあるという感じです。