児童ポルノ・児童買春・児童福祉法・監護者性交・不同意性交・不同意わいせつ・青少年条例・不正アクセス禁止法・わいせつ電磁的記録・性的姿態撮影罪弁護人 奥村徹弁護士の見解(弁護士直通050-5861-8888 sodanokumurabengoshi@gmail.com)

性犯罪・福祉犯(監護者わいせつ罪・強制わいせつ罪・児童ポルノ・児童買春・青少年条例・児童福祉法)の被疑者(犯人側)の弁護を担当しています。専門家向けの情報を発信しています。

法務省におけるノーアクションレター制度

制度の対象法令外なので実際には無理ですが、
阪高裁H15.9.18を受けて、
仮に
法務省
  児童ポルノをメールで送信する商売を始めようと思うのですが
  A子さんのヌードは会員の甲だけに、
  B子さんのヌードは会員の乙だけに送る
  という形式は法に触れないですか?
って問い合わせたら、法務省はどう回答するでしょうか?

おそらく
  販売頒布はh15.9.18判決で成立しない。
  陳列については、被描写者ごとに公然性を判断するから、公然性が認められない。
という回答になると思います。


http://www.moj.go.jp/KANBOU/JIZEN/jizen01.html
法務省における法令適用事前確認手続
法務省におけるノーアクションレター制度について〜
1.法令適用事前確認手続
(1 ) 法令適用事前確認手続とは
 法令適用事前確認手続とは,民間企業等が,実現しようとする自己の事業活動に係る具体的行為に関して,その行為が特定の法令の規定の適用対象となるかどうかをあらかじめその規定を所管する行政機関に確認し,その機関が回答を行うとともに,その回答を公表するものです。
 【概要図】


http://courtdomino2.courts.go.jp/kshanrei.nsf/WebView2/27642C03FB01140B49256E6700180854/?OpenDocument
◆H15. 9.18 大阪高裁 平成15(う)1 児童買春,児童ポルノに係る行為等の処罰及び児童の保護等に関する法律違反被告事件
事件番号  :平成15(う)1
事件名   :児童買春,児童ポルノに係る行為等の処罰及び児童の保護等に関する法律違反被告事件
裁判年月日 :H15. 9.18
裁判所名  :大阪高
部     :第1刑事部
結果    :破棄自判,上告
原審裁判所名:奈良地裁
判示事項  :
1 児童買春,児童ポルノに係る行為等の処罰及び児童の保護等に関する法律2条3項にいう「その他の物」の意義
2 コンピュータの記憶装置内に記憶,蔵置された児童を相手方とする性交又は性交類似行為に係る児童の姿態等を撮影した画像データと児童ポルノ
裁判要旨  :
1 児童買春,児童ポルノに係る行為等の処罰及び児童の保護等に関する法律2条3項にいう「その他の物」とは,同項各号に掲 げられた視覚により認識することができる方法により描写された情報が化体された有体物をいう。
2 コンピュータの記憶装置内に記憶,蔵置された児童を相手方とする性交又は性交類似行為に係る児童の姿態等を撮影した画像データは,それ自体としては児童ポルノに当たらない。
裁判集登載巻号・頁:56-3-1