児童ポルノ・児童買春・児童福祉法・監護者性交・強制わいせつ・青少年条例・不正アクセス禁止法・わいせつ電磁的記録記録被告事件弁護人 奥村徹弁護士の見解(弁護士直通050-5861-8888 hp@okumura-tanaka-law.com)

性犯罪・福祉犯(監護者性交罪・強制わいせつ罪・児童ポルノ・児童買春・青少年条例・児童福祉法)の被疑者(犯人側)の弁護を担当しています。専門家向けの情報を発信しています。

「「罰金刑」と思ったのに… 求刑重くした裁判を傍聴」「求刑に地域差 名古屋地検、「交通3悪」には厳しく対応」


 地域差というより、検事正あたりの発案で一律的な求刑を見直したんだろうね。
 1弁の量刑調査報告書Ⅳだと63kオーバーでも罰金の事例があって、80kオーバーくらいから前科なしでも公判請求されているようで、やや重い。
 弁護人いるんなら、弁論で同種同等事件の全国の科刑状況を調べて示して、「普通罰金だし、本件の情状を見ても罰金がふさわしい」と述べればいいよね。同種裁判例は説得力あるから。

「罰金刑」と思ったのに… 求刑重くした裁判を傍聴:朝日新聞デジタル https://www.asahi.com/articles/ASL176Q40KDTOIPE03Q.html
「罰金刑」と思ったのに… 求刑重くした裁判を傍聴
2018年1月8日00時19分
名古屋地検幹部が「以前なら罰金求刑だが、懲役を求刑した」と話す裁判があった名古屋地裁名古屋市中区
 刑事裁判で、交通死亡事故や特殊詐欺事件が多い地域では、他の地域の被告よりも求刑をそれぞれ重くする事例があることがわかった。名古屋地検は交通違反以外にも、管内で被害が相次ぐ組織窃盗に関わった被告の求刑も重くしているという。
求刑に地域差 名古屋地検、「交通3悪」には厳しく対応
 ベテラン裁判官は「求刑は判決に影響しない」と話すが、実際はどうか。名古屋地検幹部が「以前なら罰金求刑だが、懲役を求刑した」と話した、二つの裁判を名古屋地裁で傍聴した。
 52キロオーバーの速度違反で道交法違反の罪に問われた男子大学生の被告(22)。半年間、出頭に応じないなどしたため起訴された。公判では起訴内容を認めたが、地裁は昨年8月、懲役5カ月執行猶予2年(求刑懲役5カ月)を言い渡した。
 二つ目は呼気1リットルあたり0・2ミリグラムの酒気帯び運転の罪に問われた建築業の男性被告(53)。捜査段階から呼気検査に不備があったと主張し、公判でも否認を通した。地裁は昨年7月、懲役8カ月執行猶予3年(求刑懲役8カ月)を言い渡し、確定した。
 世の中に全く同じ事件は存在しないため、求刑の違いが判決に影響したかどうかの検証は難しいが、判決後、速度超過事件の弁護人は「交通違反を繰り返したわけでもない大学生。罰金刑だと思っていた」。酒気帯び事件の弁護人は「違和感があった。バランスを失している気がする」と疑問を呈した。(仲程雄平)
量刑引きずられることもある
〈量刑の研究をしている愛知大学の小島透教授(刑事法)の話〉 求刑はあくまでも検察官の意見だが、裁判官が量刑を行う際に引きずられることもある。従来より明らかに求刑を重くする場合、内容によっては①個人の事件が社会の治安維持に利用される②他の事件との公平性を損なう③被告の防御権を侵害する④「被告は自分が犯した行為にのみ責任を負う」という原則に反する――恐れがある。検察官は法廷で合理的な説明をする必要がある。

https://digital.asahi.com/articles/ASKDT74WTKDTOIPE03R.html
求刑に地域差 名古屋地検、「交通3悪」には厳しく対応
仲程雄平2018年1月7日21時56分
 刑事裁判の終盤に刑の重さについて意見を述べる検察官の求刑で、地域の特性に応じて他の地域よりも重くする事例があることが検察関係者への取材でわかった。名古屋地検は2016年6月以降、飲酒や無免許などで車を運転し、捜査段階で否認した被告への求刑を重くした。東京や大阪地検でも重くした例があり、最高検も求刑の地域差を許容しているが、判決に与える影響を懸念する声もある。
「罰金刑」と思ったのに… 求刑重くした裁判を傍聴
 名古屋地検によると、対象は「交通3悪」と呼ばれる①酒酔いや酒気帯び運転②無免許運転③速度超過――の道路交通法違反事件で、被告が捜査段階で否認して起訴されたもの。裁判で一転、罪を認めても求刑は重くする。
 連続全国ワースト(17年までで15年連続)の愛知県の交通死亡事故に歯止めをかけようと、管内の事件で始めた。昨年末までに約20件で重くしたという。地検幹部は「重くすることで被告の規範意識を覚醒させ、死亡事故の抑止にもつながれば」と話す。
 最高検幹部は「求刑に地域で差をつけることは一定程度許容している。そもそも求刑に『基準』はない」と説明する。例えば、東京地検では特殊詐欺に関与した被告の求刑を重くしている。また大阪地検でも、ひったくり事件が多かった時に重くしたことがあったという。
 一方、東京のベテラン裁判官は「裁判官が地域差で量刑(罪の重さ)を決めることはない。判決に影響しない」と話す。(仲程雄平)
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 〈求刑〉 検察官が相当と考える刑罰を裁判所に意見すること。求刑の規定は刑事訴訟法にないが、公判の最終盤で法律の適用などについて意見する「論告」の一部に位置づけられる。実務では論告の結論として述べられる。一般的に判決は求刑の7~8割と言われるが、求刑より重くなることもある。求刑はあくまでも検察官の意見で、「裁判官は検察官の求刑に拘束されない」とした判例もある。