今日の判決について被告人の関係者から、
結局、何年服役するねん?
と聞かれました。
概算ですが、宣告刑期(3年)から、一審の未決算入(180日)を引いて、さらに控訴後の未決勾留日数(180日)を引いたのが、執行刑期になります。
今確定したとして、服役期間は2年くらいです。
控訴理由がないのに控訴しても、原判決は破棄されませんし、こういう恩恵はありません。控訴前後の控訴理由の見極めが重要だと思います。
一審判決 H23.12.2
主文
被告人を懲役3年8月及び罰金500万円に処する。
未決勾留日数中180日をその懲役刑に算入する。
控訴審判決 H24.6.1
主文
一審判決を破棄する。
被告人を懲役3年及び罰金500万円に処する。
一審における未決勾留日数中180日をその懲役刑に算入する。
刑訴法第495条〔未決勾留日数の法定通算〕
1 上訴の提起期間中の未決勾留の日数は、上訴申立後の未決勾留の日数を除き、全部これを本刑に通算する。
2 上訴申立後の未決勾留の日数は、左の場合には、全部これを本刑に通算する。
一 検察官が上訴を申し立てたとき。
二 検察官以外の者が上訴を申し立てた場合においてその上訴審において原判決が破棄されたとき。
3 前二項の規定による通算については、未決勾留の一日を刑期の一日又は金額の四千円に折算する。
4 上訴裁判所が原判決を破棄した後の未決勾留は、上訴中の未決勾留日数に準じて、これを通算する。