児童ポルノ・児童買春・児童福祉法・監護者わいせつ・不同意わいせつ・強制わいせつ・青少年条例・不正アクセス禁止法・わいせつ電磁的記録弁護人 奥村徹弁護士の見解(弁護士直通050-5861-8888 sodanokumurabengoshi@gmail.com)

性犯罪・福祉犯(監護者わいせつ罪・強制わいせつ罪・児童ポルノ・児童買春・青少年条例・児童福祉法)の被疑者(犯人側)の弁護を担当しています。専門家向けの情報を発信しています。

「イカタコウイルス」実刑…PCデータ器物損壊

弁護人の主張に賛成するんですが、器物損壊とかでいけるんなら、ウイルス罪いらないじゃん。

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20110720-00000342-yom-soci
岡部豪裁判長は「ウイルスを長期にわたって頒布した巧妙で計画的な犯行。同種前科での執行猶予中の犯行で、実刑はやむを得ない」と述べ、懲役2年6月(求刑・懲役3年)を言い渡した。
 判決によると、被告は、感染するとHD内のファイルがイカやタコの画像に書き換わり、復元できなくなるウイルスを作成。これらを昨年5〜7月、ファイル交換ソフトウィニー」などに仕込んでインターネット上で公開し、ダウンロードした3人のパソコンのHDを使用不能にした。
 弁護側は「HDは一時的に利用不能になっただけで器物損壊罪には当たらない」と無罪を主張したが、岡部裁判長は「データの完全な復旧は専門家でもできず、HDの効用が侵害されたのは明らかだ」として退けた。

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20110720-00000033-jij-soci
岡部裁判長は「データ復旧のプロでさえ完全には復旧できず、一部データの復旧にも相応の日数と費用がかかる。新たに書き込んだファイルも、読み出し不能となる可能性が高い」と指摘。一般の利用者がファイルの復元やウイルスの停止をするのは困難だとして、ハードディスクの読み出しと書き込みの両方の機能が害されたと判断した。
 その上で「感染による不快感なども考慮すれば、被害は使用不能となったファイル数だけでは評価し尽くせない。動機は独り善がりで思い上がったものだ」と批判。別のウイルスによる著作権法違反事件の執行猶予期間中だったことなどを、実刑の理由として挙げた