児童ポルノ・児童買春・児童福祉法・監護者わいせつ・不同意わいせつ・強制わいせつ・青少年条例・不正アクセス禁止法・わいせつ電磁的記録弁護人 奥村徹弁護士の見解(弁護士直通050-5861-8888 sodanokumurabengoshi@gmail.com)

性犯罪・福祉犯(監護者わいせつ罪・強制わいせつ罪・児童ポルノ・児童買春・青少年条例・児童福祉法)の被疑者(犯人側)の弁護を担当しています。専門家向けの情報を発信しています。

自分の体液や尿を入れた空き缶を女性のかばんに入れた行為を器物損壊罪で逮捕した事例

 効用喪失が微妙な事案ですね。

判例コンメンタール刑法
「損壊jとは、物質的に器物の形体を変更又は滅尽させることのほか、広く物の本来の効用を喪失するに主らしめることをいう(最判昭32 ・4 ・4)
舘内に設置された長椅子等に大量の人糞尿を散布し、器物を本来の用途に使用することを一時的に全く不可能にした事案(東京高判昭39 ・2 田29)
徳利等に放尿する行為(大判明42・4・16

http://www.sankei.com/affairs/news/141217/afr1412170019-n1.html
 自分の体液や尿を入れた空き缶を女性のかばんに入れたとして、警視庁小岩署は、器物損壊の疑いで、被告=住居侵入罪で起訴=を再逮捕した。同署によると、「仕事でむしゃくしゃしていた」と容疑を認めている。
 逮捕容疑は昨年11月〜今年4月、3回にわたり、駅のホームなどで通学途中の女子高生(18)ら女性3人の後をつけ、かばんに自分の体液や尿を入れた空き缶を入れたとしている。

 カバンが汚れれば、器物損壊罪は固いと思われます

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20141217-00000259-sph-soci
通学途中の女子高生(18)の後をつけ、手提げカバンに、キャップ付きの空き缶に入れた自らの精液入りのコンドームや尿をぶちまけて汚した疑い。同様の犯行を、同じ昨年11月と今年4月にも行ったものとみられる。