児童ポルノ・児童買春犯人にはこういう性犯罪者も結構いて、
こういう大物が釣れるので、サイバーパトロールをやってるわけですね
姦淫の有無等が争われた強姦致傷事件について(捜査研究718号)
第1 はじめに
今回紹介する事案は.姦淫の有無(強姦の既遂・未遂)が争われた2件の強姦致傷等の事案であり.一審ではいずれの事件も姦淫の事実(既遂)が認定されたが.控訴審において,一方は既遂の認定が維持されたものの.もう一方については未遂にとどまると認定された。
これらの二つの事件は,同種手口による犯行であり. 証拠関係にも共通するところがあるため,控訴審において,一方は既遂と認定され,他方は未遂と認定されたことにはいかなる要因があったのかを二つの事案を比較しながら,捜査に対する反省という観点から検討したい。
なお. 事件の性質や読者の理解のため,実際の事例を一部省略したり,若干の変更を加えていること,意見にわたる部分は筆者の個人的見解であることをお断りする。
第2 事案の概要と捜査経過
1 事案の概要
Aが起訴された事件は.見知らぬ小学生の女児を車に押し込んで.人気のない場所まで位致し,自動車内において,手指で陰部を弄ぶなどした上,姦淫し,その際. 膣壁,会陰裂傷などの傷害を負わせた3件のわいせつ略取,監禁,強姦致傷と.いわゆる出会い系サイトを通じて知り合った中学生の女児に金を与える約束をして性交し,その状況をビデオカメラで撮影・記録した児童買春・児童ポルノ製造1件である。
2 捜査経過
本件の捜査の端緒は,いわゆる出会い系サイト規制法違反の被疑事実でAの自宅を捜索したところ.Aが小学生~高校生程度の年齢層にわたる複数の女児と性交している場面を撮影したビデオテープなどが大量に発見され,その中に.Aが自動車内において. 明らかにに小学生と思われる女児に対し,性器に無理やり指を挿入するなどして性的暴行に及んでいる映像や画像が見つかったため,撮影年月日と一致する被害届の有無等を調べたところ,強姦致傷等の被害者3 名が判明したというものであった。