児童ポルノ・児童買春・児童福祉法・監護者わいせつ・不同意わいせつ・強制わいせつ・青少年条例・不正アクセス禁止法・わいせつ電磁的記録弁護人 奥村徹弁護士の見解(弁護士直通050-5861-8888 sodanokumurabengoshi@gmail.com)

性犯罪・福祉犯(監護者わいせつ罪・強制わいせつ罪・児童ポルノ・児童買春・青少年条例・児童福祉法)の被疑者(犯人側)の弁護を担当しています。専門家向けの情報を発信しています。

わいせつ事件の産科医無罪、福岡高裁「診療行為」認める

 撮影行為をわいせつ行為と評価した事例だと思ってたんですが、控訴されて無罪でした。
 こういう正当な診療行為もあるということになると、誤解されない予防策を考えないといけませんね。

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20090528-00000666-yom-soci
1審判決は、被告は産婦人科医院「ウイメンズクリニック」(福岡市中央区)の院長だった2006年3〜4月、同院で受診した当時16歳の女性ら2人の下半身をデジタルカメラで撮影したと認定していた。控訴審判決では、3件のうち1審判決で無罪となった1件については検察側の控訴を棄却した。

 他方で逮捕報道もあります。

http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20090528-OYT1T00674.htm?from=main2
発表によると、容疑者は昨年7月16日午前、当時勤務していた耳鼻咽喉(いんこう)科診察室で、のどの治療で初来院した福岡市内の女性(当時20歳)のひざに、露出した陰部を数回押しつけた疑い。女性は病院に苦情を訴えたが、聞き入れてもらえなかったため同署に被害届を出したという。

  弁護士でも、女性の依頼者とは2人きりにならないとか、女性事務員を同席させるとか、ドアを開けておくとか、普通に配慮してます。

参考文献
実例捜査セミナー 医師の女子中学生の患者に対する強制わいせつ事件について / 田原 秀範 捜査研究. 52(12) (通号 627) [2003.12]
実例捜査セミナー 医師が、準強制わいせつ容疑に対し、性病の医療行為であると弁解した事例 / 山口 敬之 捜査研究. 47(12) [1998.12]
実例捜査セミナー 医師による医療行為を装ったわいせつ事犯の捜査 / 山田 朋美 捜査研究. 54(10) (通号 651) [2005.10]