こんな画像を撮ると、観念的競合になります。
1号ポルノの製造と児童淫行罪が観念的競合になるというのです。
しかし、カメラ手持ちで撮影した場合、たいてい、こんな構図になるようです。
東京高裁H17.12.26
所論は,本件児童ポルノ製造の際の淫行行為をいわばかすがいとして,本件児童ポルノ製造罪と別件淫行罪とが一罪になると主張しているものと解される。ところで,本件児童ポルノ製造罪の一部については,それが児童淫行罪に該当しないと思われるものも含まれるから(別紙一覧表番号1及び4の各一部,同番号5及び6),それについては,別件淫行罪とのかすがい現象は生じ得ない。
他方,本件児童ポルノ製造罪のなかには,それ自体児童淫行罪に該当すると思われるものがある。例えば,性交自体を撮影している場合である(別紙一覧表番号1の一部,同番号2及び3)。同罪と当該児童ポルノ製造罪とは観念的競合の関係にあり,また,その児童淫行罪と別件淫行罪とは包括的一罪となると解されるから(同一児童に対する複数回の淫行行為は,併合罪ではなく,包括的一罪と解するのが,判例実務の一般である。),かすがいの現象を認めるのであれば,全体として一罪となり,当該児童ポルノ製造罪については,別件淫行罪と併せて,家庭裁判所に起訴すべきことになる。