日本には児童の売春宿がないというのは誤解で、「援デリ」とかいって、携帯電話でやってるだけですよ。おかげで家裁がデリヘル事件ばかりになった。
国内での日本人の人身売買はないようですが、援助交際なんて一部売買ですから。
〔ワイドインタビュー問答有用(211)〕
2008.07.22 エコノミスト 第86巻 第40号 通巻3976号
ワイドインタビュー問答有用(211)
社会の矛盾を暴く
作家
梁 石日
−− この小説を書かれたきっかけは。また、なぜ、幼児の売買春、臓器売買に光を当てたのでしょう。
梁 この小説は完成するまでに、実は9年もかかっているんです。この本を最初に出した解放出版社(大阪市)から、小説を書いてくれと言われたのが始まりでした。そのときは、まだテーマは決まっていなくて、私は、そのうち書くと返事をしました。その後、先方から、まだですか、と催促され、そのたびにわかったわかった、そのうち書くと答え、それで7年くらいが過ぎてしまった(笑)。
テーマが固まり始めたのは6年目くらいから。編集者と互いに話をしているうちに、少しずつ形になっていきました。
日本の社会では、(路上で生活する)ストリートチルドレンを見かけることはなく、実感がないからみんな無関心。だから、幼児売買春という問題にしても、テレビなどが1年に1度、5分くらい取り上げる程度。でもね、少し固い言い方になりますが、私の、文学における思想性みたいなものは、もともとそうした闇の世界、見えない世界を描くことなのです。
「後悔するより行動」 宮崎あおい、篤姫から幼児人身売買まで
2008.07.21 AERA 39頁 写図有
若手ナンバーワン女優の次の映画は児童買春の世界。
新作映画「闇の子供たち※」(阪本順治監督)は、そんな「女優」宮崎あおいと「個人」としての宮崎あおいが交錯する作品だ。テーマは幼児の人身売買や売買春。女優としてのイメージも左右しかねない映画への出演を受けることに、迷いはなかった。
「以前から人身売買というテーマに興味を持っていて……。『幼い娼婦だった私へ』という本なども読んでいたんです」