過去の裁判例からすると、有罪だとしても執行猶予は付くと思います。
自白すれば罰金50万円なんですけどね。
児童買春教師に1年6カ月求刑 弁護側は否認し結審 千葉地裁 /千葉県
2007.06.20 朝日新聞社
論告で検察側は「自分の性欲を満足させようと児童買春した動機に酌むべきところはない」と述べ、懲役1年6カ月を求刑。最終弁論で弁護側は「15歳とは知らなかった」と否認した。判決は7月17日に言い渡される予定。
年齢知情否認事件
懲役2年執行猶予5年
神戸地裁H16.3.9
http://www.courts.go.jp/search/jhsp0030?action_id=dspDetail&hanreiSrchKbn=01&hanreiNo=6876&hanreiKbn=03
弁護人は,いずれも犯罪行為の成立自体は争わないものの,判示第1及び第4の各事実について,被告人において,各被害者がそれぞれ18歳未満ではないかとの未必的認識があったことは事実であるが,それぞれその旨の確定的な認識があったわけではない旨,さらに判示第1の事実について,被告人は,被害者と性交類似行為は行ったが,性交していない旨主張し,故意の態様及び行為態様について争うところ,前掲関係各証拠によれば,被告人に各被害者の年齢が18歳未満であることのほぼ確定的な認識があったこと及び判示第1の被害者と性交した事実は優に認められる。以下その理由を補足する。2 判示第1の事実について
Aは,検察官調書(検甲第1号証)において,いわゆる出会い系サイトの掲示板に「17歳の高3です。梅田か三宮くらいで3で援してくれる人さがしてます。」旨,実際の年齢より一つ年上の17歳の高校3年生としていわゆる援助交際を申し込むメッセージを登録したこと,被告人からAにメールがあり,A及び被告人は,その後メール等のやりとりをして待ち合わせ場所で落ち合い,判示ホテルの部屋に入室したこと,同所において,Aは被告人と性交類似行為のほか,二度にわたり性交したこと,その間,Aが学校の制服を被告人に見せると,被告人はAに対し,「どこの学校に行ってるの。」と尋ねたこと等を供述するところ,その供述,殊に被告人との間で各種の性交類似行為のほか二度にわたり性交渉に及んだ旨の供述部分は,体験した者でなければなしえない具体的かつ詳細な供述であって,その信用性は十分である。
まず,性交の有無について検討すると,被告人は,捜査段階から公判に至るまで,Aと性交しておらず,性交類似行為をしたに止まる旨供述するが,その供述によっても,自己の陰茎をAの陰部に押し当てたが,Aが痛いといって拒絶し,その後も数回にわたり同様の行為に及んだが,結局,性交を断念したというのであって,被告人の陰茎が同女の膣内に挿入された事実を必ずしも否定する内容ともいえないのであるが,性交目的でホテルに入ったAが特段の理由なく性交を拒むことは考えがたいところ,被告人は,捜査段階及び公判廷を通して,Aが性交を拒んだ理由について曖昧な供述を繰り返すのみで,その供述自体具体性を欠く不自然な供述であり,Aの前記検察官調書中の供述部分と比較検討すると,信用し難いというほかはない。弁護人は,Aは被告人から援助交際の対償が支払われなかったため被告人に「騙された。」との被害感情を有しており,その意趣返し等のため,虚偽供述に及んだ可能性が否定できないと主張するごとくであるが,Aは援助交際を申し込んだ自己にも非があると認めつつ,女性にとっては公表されたくないと思われる,見ず知らずの男性との,被告人も認める,同女において持参したバイブレーターを使用されたことなど各種の性交類似行為を含め,性交の状況について具体的かつ詳細に供述しているのであって,性交の有無のみについて虚偽供述に及ぶ理由は見出せない。
次に,Aの年齢についての認識について検討すると,被告人は,捜査段階において,「メッセージの中で,17歳の高校3年生であると書いていましたので,Aさんが18歳未満であることも当然に分かりました。」「見た目にもちょうど17歳くらいの女の子だなと思いました。」「私は,Aさんが16歳であることは知りませんでしたが,メールのやり取りの中で,Aさんが17歳だと言っていましたし,実際に17歳くらいに見えましたので,Aさんが17歳であると思っていました。」旨(検乙第2号証),Aが18歳未満であったことについて確定的な認識があった旨供述しているところ,被告人自身が自己の携帯電話に「A’17,アサコ武庫女」と記載していることに照らしても,その供述の信用性は十分である。被告人は,当公判廷において,年齢の認識の点について前記調書の訂正を求めたにもかかわらず訂正してもらえなかったというが,信用できない。この点に関する被告人の公判供述は,見ず知らずの女性と「援助交際」に及ぶ場合,身分証明書等により年齢を確認できていない以上,同人の年齢につき確定的認識がなかったと強弁する類の供述というべきであって,採用の限りではない。
3 判示第4について
Dは,捜査段階において,「男に自分の住所や氏名,生年月日をメールで連絡しておりましたので,・・当然私が17歳であることも知っております。」(検甲第25号証),「17歳だけど高校には行っていません・・とその男性に返信メールを送りました。」「返信メールには17歳と書いておきました。」「高校はやめてて,17歳というメールを送った。」「私は,本名以外については,全て本当のことを書いたメール・・具体的に言うと,私は1985年12月20日生まれ・・などと・・メールに書きました。」「(被告人は,)ほんまに17なん,もっと若く見えるわと私に言ってきました。」(検甲第26号証)などと供述するところ,その供述の信用性は十分である。 これに対し,被告人は,当公判廷において,17歳であるというはっきりとした認識はなかったが,18歳未満であるといわれた場合には,そうかもしれないという曖昧な認識であった旨供述するが,前記Dの供述に照らし,信用し難い。
地裁 児童買春1罪(性器接触行為) 13歳 懲役10月執行猶予4年
地裁 児童買春1罪(性交)16歳 懲役1年2月執行猶予4年
いまのところ、年齢不知の主張で無罪になった判決にはお目にかかっていません。きわどいのは起訴されていないのだと思います。