「先生」が被告人の場合によく出てくる情状立証。
どうやって証拠として出すかという問題を別として、少なくとも
① 罪状については・・・と聞いている
② ・・・という理由で軽くしてあげて下さい。
③ 作成者の署名・押印・住所・電話番号
という内容・形式がないと効果ないでしょうね。
それで確実に軽くなるのかと聞かれると困るのですが、それで軽くなった裁判例を見かけたことがあります。
原田國男「量刑判断の実際」 増補版 p29
(2) 嘆願書
被害者からの嘆願書については,示談書等と同様な扱いが一般的である。不同意となれば,採用しないのが普通であろう。これに対して,第三者からの嘆願書については,検察官が不同意にした場合に,自由な証明であるとしてこれを採用し,取調べる裁判官もいるが,他方,その場合には,事実上内容を見る程度にとどめる裁判官も多いと思われる。事実上見た嘆願書については,雑書類こ綴るか弁護人に返還するかであるが,雑書類に綴ると,記録には,綴り込まれないから, 上訴に当たっても,上訴審に送付されることはない。事実上見るという場合でも,被告人にこれこれの嘆曝書が提出されているがどう思うかなどと聞き,記録に残す工夫をした上で,量刑の理由にも記載するほうがせっかく嘆願書を書いてくれた人たちの善意に報いるためにも良かろう。