児童ポルノ・児童買春・児童福祉法・監護者性交・不同意性交・不同意わいせつ・青少年条例・不正アクセス禁止法・わいせつ電磁的記録・性的姿態撮影罪弁護人 奥村徹弁護士の見解(弁護士直通050-5861-8888 sodanokumurabengoshi@gmail.com)

性犯罪・福祉犯(監護者わいせつ罪・強制わいせつ罪・児童ポルノ・児童買春・青少年条例・児童福祉法)の被疑者(犯人側)の弁護を担当しています。専門家向けの情報を発信しています。

保護観察類型別処遇要領における性犯罪者の処遇

 これを意識して書けば弁護人立証や弁論要旨に使えそうですね。

「『保護観察類型別処遇要領』の全部改正について」家裁月報0308.pdf
保護観察類型別処遇要領
5 類型別処遇の実施
類型別処遇の実施に当たっては,当該対象者の問題性その他の特性等を個別に見極めた上で,別に定める関係資料を参考にするなどして処遇計画を策定し,その効果的かつ効率的な実施に努めるものとし,仮釈放後に当該類型に認定されることが予想される者の環境調整においても,必要に応じ同資料を参考に調整に当たるものとする。
また,類型対象者として認定されなかった者についても,類似した問題性等を有すると認められる場合には,当該類型に準じた処遇を実施するものとする。
なお,処遇計画の策定及び類型別処遇の実施に当たっては,類型別処遇の対象として認定した者についても画一的又は硬直的なものとならないよう,個別処遇の原則にも十分留意しなければならない。

保護観察類型別処遇要領の5に示された関係資料中,各類型の処遇の方針は下記のとおりです。
なお,下記は,更生保護関係者向けの内部資料から該当部分を抜粋したものです。(家庭局)
6 性犯罪対象者
自己の行為を正当化することなく犯罪行為を客観的に見詰めるよう促し,自己の責任と事件の重大性を理解させる。
事件を被害者の立場に立って考えさせ,被害者の心の痛みを理解させる。
自己の性犯罪のパターンを理解させ,その再発を防止する方策を実行させる。
ゆがんだ女性観の是正を促す
精神的なストレスを解消するための健全な方法・手段を身に付けさせる。
自己の性的欲求をうまくコントロールする方法を考えさせ,その実行を促す。
資格,免許等を取得させ,自信を持たせる。
趣味の開拓等により余暇の善用に努めきせる。
被害弁償に努めさせる。
精神科医の診断を受けきせ,病気治療に専念させる。
専門家のカウンセリングを受けさせる。
SST生活技能訓練)などによって社会適応能力を向上させる。
しょく罪の観点から,社会奉仕活動に参加きせる。
示談において約束した事項を履行させる。