児童ポルノ・児童買春・児童福祉法・強姦・強制わいせつ・青少年条例・不正アクセス禁止法・わいせつ電磁的記録記録被告事件弁護人 奥村徹弁護士の見解(弁護士直通050-5861-8888 hp@okumura-tanaka-law.com)

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準強制わいせつ罪と製造罪を観念的競合とした事例(千葉地裁松戸支部H28.1.13)

 撮影型の準強制わいせつ罪が多数あるし、準強制わいせつ罪だから観念的競合なのかな。

千葉地方裁判所松戸支部平成25年(わ)第10527号,平成26年(わ)第30号,平成26年(わ)第64号,平成26年(わ)第130号,平成26年(わ)第221号,平成26年(わ)第249号,平成26年(わ)第341号,平成26年(わ)第429号,平成26年(わ)第469号,平成26年(わ)第536号,平成26年(わ)第547号,平成26年(わ)第598号,平成27年(わ)第12号,平成27年(わ)第34号,平成27年(わ)第68号,平成27年(わ)第94号,平成27年(わ)第124号,平成27年(わ)第159号,平成27年(わ)第162号,平成27年(わ)第172号,平成27年(わ)第183号,平成27年(わ)第209号
平成28年1月13日刑事部判決
       判   決
無職 a 昭和35年○月○○日生
 上記の者に対する準強制わいせつ,準強姦,児童買春,児童ポルノに係る行為等の処罰及び児童の保護等に関する法律違反被告事件について,当裁判所は,検察官小川佑紀及び弁護人松澤英司各出席の上審理し,次のとおり判決する。
       理   由
(罪となるべき事実)
 被告人は,
第2 自らが出した血圧測定のためのモニターを募集する旨の嘘の案内に応募してきた女性の応募者に対し,睡眠改善薬を飲ませるなどして同人を抗拒不能の状態にさせた上,わいせつな行為をしようと考え,平成24年4月21日午後6時30分頃から同日午後8時頃までの間,栃木県日光市β×××番地×所在のb×××号室において,前記同様に応募してきた■(当時24歳)に対し,血圧測定のために必要だと嘘を言って睡眠改善薬及びアルコール飲料を飲用させ,その薬理作用等により同人を眠らせて抗拒不能の状態にさせた上,その頃から同月22日午前9時頃までの間,同所において,眠っていた同人の着衣をめくって露出させた乳房を手指でもみ,同人のショーツをめくって陰部を露出させて手指を挿入するなどし,その様子をビデオカメラで撮影し,もって同人を抗拒不能にさせてわいせつな行為をし,
第31 前記同様に考え,同月18日午後5時頃から同日午後9時頃までの間,前記当時の被告人方において,前記同様に応募してきた■(当時16歳)に対し,血圧測定のために必要だと嘘を言って睡眠導入剤及びアルコール飲料を飲用させ,その薬理作用等により同人を眠らせて抗拒不能の状態にさせた上,同人が18歳に満たない児童であることを知りながら,その頃から同月19日午前6時頃までの間,前記当時の被告人方において,布団上で眠っていた同人の着衣をずらして乳房を露出させる姿態をとらせた上,乳房を手指でもみ,その様子を持っていた撮影機能付き携帯電話機で撮影し,その動画データ1点を同携帯電話機本体の内蔵記録装置に記録させて保存し,もって同人を抗拒不能にさせてわいせつな行為をするとともに,衣服の一部を着けない児童の姿態であって性欲を興奮させ又は刺激するものを視覚により認識することができる方法により描写した児童ポルノを製造し,
第32 前記同様に考え,同年10月5日午後6時頃から同日午後8時頃までの間,前記当時の被告人方において,前記同様に応募してきた■(当時19歳)に対し,血圧測定のために必要だと嘘を言って睡眠改善薬を服用させ,その薬理作用等により同人を眠らせて抗拒不能の状態にさせた上,その頃から同月6日午前8時頃までの間,同所において,眠っていた同人のショーツを脱がせて露出させた陰部をなめるなどし,その様子をビデオカメラで撮影し,もって同人を抗拒不能にさせてわいせつな行為をし,
第33 前記同様に考え,同月5日午後6時頃から同日午後8時頃までの間,前記当時の被告人方において,前記同様に応募してきた■(当時18歳)に対し,血圧測定のために必要だと嘘を言って睡眠改善薬及びアルコール飲料を飲用させ,その薬理作用等により同人を眠らせて抗拒不能の状態にさせた上,その頃から同月6日午前9時頃までの間,同所において,眠っていた同人のショーツを脱がせて露出させたその陰毛を切除するなどし,その様子をビデオカメラで撮影し,もって同人を抗拒不能にさせてわいせつな行為をし,
第34 前記同様に考え,同月25日午後7時頃から同日午後8時頃までの間,前記当時の被告人方において,前記同様に応募してきた■(当時17歳)に対し,血圧測定のために必要だと嘘を言って睡眠改善薬又は睡眠導入剤を服用させ,その薬理作用等により同人を眠らせて抗拒不能の状態にさせた上,その頃から同月26日午後2時頃までの間,同所において,眠っていた同人の着衣をめくり乳房を露出させ,着衣をめくって露出させた陰部を手指で弄ぶなどし,その様子をビデオカメラで撮影し,もって同人を抗拒不能にさせてわいせつな行為をし
たものである。
(証拠の標目)《略》
(法令の適用)
罰条
判示第1,第6及び第30の各行為 いずれも刑法178条2項,177条前段
判示第2ないし第5,第7ないし第29,第32ないし第34の各行為 いずれも刑法178条1項,176条前段
判示第31の行為のうち
 準強制わいせつの点 刑法178条1項,176条前段
 児童ポルノ製造の点 平成26年法律第79号附則2条による改正前の児童買春,児童ポルノに係る行為等の処罰及び児童の保護等に関する法律7条3項,2条3項3号
科刑上一罪の処理
判示第31の行為 刑法54条1項前段,10条(重い準強制わいせつ罪の刑で処断)
併合罪の処理 刑法45条前段,47条本文,10条(刑及び犯情の最も重い判示第30の罪の刑に法定の加重)
未決勾留日数の算入 刑法21条
訴訟費用の不負担 刑事訴訟法181条1項ただし書
(求刑 懲役18年)
平成28年1月13日
千葉地方裁判所松戸支部刑事部
裁判長裁判官 衣笠和彦 裁判官 清水亜希 裁判官 金築昌子