児童ポルノ・児童買春・児童福祉法・監護者わいせつ・不同意わいせつ・強制わいせつ・青少年条例・不正アクセス禁止法・わいせつ電磁的記録弁護人 奥村徹弁護士の見解(弁護士直通050-5861-8888 sodanokumurabengoshi@gmail.com)

性犯罪・福祉犯(監護者わいせつ罪・強制わいせつ罪・児童ポルノ・児童買春・青少年条例・児童福祉法)の被疑者(犯人側)の弁護を担当しています。専門家向けの情報を発信しています。

広島県青少年健全育成条例の青少年わいせつ罪は、過度に広範な規制であるから無効等だという主張

 最判S60があるので、淫行には限定解釈がかかっていますが、わいせつについては法文上は限定がありません。」
 解説書のいうように「「わいせつ行為」とは,いたずらに性欲を刺激興奮せしめたり,その露骨な表現によって健全な常識のある一般社会人に対し,性的に差恥嫌悪の情をおこさせる行為をいう(昭和39年4月22日東京高裁判決埼玉県青少年愛護条例違反事件)」というのであれば、非公開でわいせつ行為すれば、処罰されないように読めます。解説も変です

 さらに広島県では、青少年対青少年の淫行の場合、両方処罰される規定になっていて、規制が広すぎます。
 広島の裁判所で広島の弁護士さんに主張していただきたいところですが、判例は見当たらないので、奥村が、福岡で主張しています。

広島県青少年健全育成条例
http://www3.e-reikinet.jp/hiroshima-ken/d1w_reiki/354901010002000000MH/354901010002000000MH/354901010002000000MH.html
(淫行及びわいせつ行為の禁止)
第三十九条 
1 何人も、青少年に対し、淫行又はわいせつ行為をしてはならない。
2 何人も、青少年に対し、前項の行為を教え、又は見せてはならない。

広島県青少年健全育成条例の解説h23
【解説】
1 刑法その他の法令で規制されていない青少年に対する性的背徳行為についても,青少年を健全に育成するという見地から加えるものである。
2 第1項の「淫行」とは,広く青少年に対する性行為一般をいうものと解すべきでなく,青少年を誘惑し,威迫し,欺罔し,又は困惑させる等その心身の未成熟に乗じた不当な手段により行う性交,又は性交類似行為のほか,青少年を単に自己の性的欲望を満足させるための対象として扱っているとしか認められないような性交,文は性交類似行為をいう(昭和60年10月23日最高裁判決福岡県青少年保護育成条例違反事件)
3 「わいせつ行為」とは,いたずらに性欲を刺激興奮せしめたり,その露骨な表現によって健全な常識のある一般社会人に対し,性的に差恥嫌悪の情をおこさせる行為をいう(昭和39年4月22日東京高裁判決埼玉県青少年愛護条例違反事件)