児童ポルノ・児童買春・児童福祉法・監護者わいせつ・不同意わいせつ・強制わいせつ・青少年条例・不正アクセス禁止法・わいせつ電磁的記録弁護人 奥村徹弁護士の見解(弁護士直通050-5861-8888 sodanokumurabengoshi@gmail.com)

性犯罪・福祉犯(監護者わいせつ罪・強制わいせつ罪・児童ポルノ・児童買春・青少年条例・児童福祉法)の被疑者(犯人側)の弁護を担当しています。専門家向けの情報を発信しています。

「不正アクセス」の定義をご存知ですか?

 言えなくて当然だと思いますが。

http://itpro.nikkeibp.co.jp/article/COLUMN/20071113/286971/
不正アクセス」の定義をご存知ですか?
 不正アクセス禁止法における不正アクセスの定義を知るには,法の目的を理解するのが早道だろう。刑法や特別刑法には,ある対象を保護する目的があり,この対象のことを「保護法益」という。不正アクセス禁止法の目的は同法の第1条に記載されている「アクセス制御機能により実現される電気通信の秩序の維持」である。つまり,保護するものは「電気通信の秩序」であり,「情報」ではない。秩序を保護するために,アクセス制御機能を無力化し,アクセス制御機能を回避する行為を犯罪としたのである。ここで言うアクセス制御機能は一般に認証機能と呼ぶもので,パスワードなどのデータが入力され,正当な権利者かそうでないかを識別する機能である。この点から,不正アクセス禁止法においては,データを不正に入手したり,改ざんしたりする行為は不正アクセスにはならない。

不正アクセス行為の禁止等に関する法律
第2条(定義)
この法律において「アクセス管理者」とは、電気通信回線に接続している電子計算機(以下「特定電子計算機」という。)の利用(当該電気通信回線を通じて行うものに限る。以下「特定利用」という。)につき当該特定電子計算機の動作を管理する者をいう。
2 この法律において「識別符号」とは、特定電子計算機の特定利用をすることについて当該特定利用に係るアクセス管理者の許諾を得た者(以下「利用権者」という。)及び当該アクセス管理者(以下この項において「利用権者等」という。)に、当該アクセス管理者において当該利用権者等を他の利用権者等と区別して識別することができるように付される符号であって、次のいずれかに該当するもの又は次のいずれかに該当する符号とその他の符号を組み合わせたものをいう。
一 当該アクセス管理者によってその内容をみだりに第三者に知らせてはならないものとされている符号
二 当該利用権者等の身体の全部若しくは一部の影像又は音声を用いて当該アクセス管理者が定める方法により作成される符号
三 当該利用権者等の署名を用いて当該アクセス管理者が定める方法により作成される符号
3 この法律において「アクセス制御機能」とは、特定電子計算機の特定利用を自動的に制御するために当該特定利用に係るアクセス管理者によって当該特定電子計算機又は当該特定電子計算機に電気通信回線を介して接続された他の特定電子計算機に付加されている機能であって、当該特定利用をしようとする者により当該機能を有する特定電子計算機に入力された符号が当該特定利用に係る識別符号(識別符号を用いて当該アクセス管理者の定める方法により作成される符号と当該識別符号の一部を組み合わせた符号を含む。次条第二項第一号及び第二号において同じ。)であることを確認して、当該特定利用の制限の全部又は一部を解除するものをいう。