県警が全国に出張して捜査するという態勢で苦労するわりには、児童に売春を強制していない場合は、そう重い量刑にはなりませんね。
http://news.livedoor.com/article/detail/8694908/
逮捕容疑は、共謀し平成25年9月29、30の両日、岡山市内のホテルで、当時42歳の男性客から現金計5万5千円を受け取り、当時13歳だった女子中学生に売春させたとしている。
4人は知人同士だ。いずれも容疑を認めており、「約15人の中高生らを車で引き連れ、全国で売春させていた。簡単に金が手に入ると思った」などと供述している。
被告は昨年3〜11月ごろ、街中でナンパしたり、知人に紹介を受けたりして18歳未満の中高生らを勧誘。出会い系アプリ「ひまトーーク」の掲示板で、個人で援助交際する少女を装って投稿し、男性客とやり取りした上で、待ち合わせ場所のホテルに少女を派遣していた。
その手口は、このアプリの掲示板に、少女の写真と無料通話アプリ「LINE」や「カカオトーク」のIDを掲載。そのIDを通じて連絡してきた男性客と無料通話アプリ上で条件交渉をし、連絡を取り合うというもの。
4人は愛知から福岡まで関西、中国地方を中心に、少なくとも数十人の客を集めたとみられる。売り上げは約200万円に上るが、大半を賭博で使い果たしていた。
事件が発覚したのは、家出したまま援デリで稼いでいた少女の家族からの相談だった。
■出会い系サイト規制法改正後に流行なぜ、このような形態の風俗が現れたのか。
平成15年に制定された出会い系サイト規制法が20年に規制強化され、18歳未満の書き込みを禁じ、運営業者には公安委員会への届け出が義務づけられた。援デリの業態が流行し始めたのは同法改正後だ。
個人で援助交際する少女を装う客引きスタッフを「打ち子」と呼ぶ。少女になりすました打ち子が掲示板に、「¥3」「30K」(ともに「現金3万円」の意味)と隠語を示し、「困ってる。サポ希望」「割り切ったお付き合いできる方」などと投稿する。
法改正後は出会い系サイト利用者の年齢確認が厳格化され、警察庁発表の被害児童数は減少傾向にあるものの、児童買春につながる書き込みは増え続け、客も絶えることがない。被告の「掲示板で客を募ると、1分で40〜50人から連絡が殺到した」という供述からも、サイトの“無防備”具合が分かる。
打ち子は、LINEなどで少女になりすましたIDを作り、客とは匿名のままやり取りする。少女も売春に手を染めたことが発覚するのを恐れ、通報をためらうケースが多く、警察も事件の端緒をつかみづらい。全国的にも摘発例はまだまだ少なく、実態把握が難しいのが現状だ。■時間かかる捜査、暴力団の援デリ狩りも横行
広島県呉市で16歳の少女が殺害された事件でも、逮捕された少女が援デリに手を染めていたとされる。ある捜査関係者は「少女たちは、客探しの手間やトラブル処理の危険性が回避できるほか、打ち子と知り合いの場合も多い。一種の安心感を持って売春に走ってしまう」と指摘する。今や風俗店で働くより、援デリなどを利用して援助交際に走る女性の方が多いともいわれる。月に100万円以上を稼ぐこともあるなど、高収入とされる援デリの味をいったん覚えると、普通の仕事の給与では満足できない女性も少なからずいるという。
だが、暴力団が客として現れるケースもある。少女が打ち子らと離れた隙を狙って「売春は違法。ばれたくなければ金を払え。払えなければ稼げ」などと脅し、強制的に配下の売春婦にする「援デリ狩り」も横行。実の親が打ち子となり、娘やその友人に客をあっせんした事件も発生している。
被告らは少女ら数人を車で連れ、客の待つ場所へと計7都市を周遊していた。援デリは場所にこだわらないため、全国の客が相手。警察も広範囲な捜査が必要なのだが、少ない人員の中で東奔西走しなければならず、1つの事件に多大な時間がかかる。
ある捜査関係者は「援デリは個人売春の延長のような面があり、無知な少女を食い物にし、未来を奪うような悪質犯罪だ。本当はもっと取り締まりたいのだが…」と直面する捜査の難しさをこぼした。