児童ポルノ・児童買春・児童福祉法・監護者わいせつ・不同意わいせつ・強制わいせつ・青少年条例・不正アクセス禁止法・わいせつ電磁的記録弁護人 奥村徹弁護士の見解(弁護士直通050-5861-8888 sodanokumurabengoshi@gmail.com)

性犯罪・福祉犯(監護者わいせつ罪・強制わいせつ罪・児童ポルノ・児童買春・青少年条例・児童福祉法)の被疑者(犯人側)の弁護を担当しています。専門家向けの情報を発信しています。

脅迫罪の被疑事実・訴因・罪となるべき事実における被害者の住所氏名

 逮捕状だけでなく、その後の訴訟も通して考えると、個人的法益の罪で、被害者特定事項を全く被疑者・被告人に秘匿するというのは無理だと思いますが。
 被害者名を秘匿された令状を示されて「誰に対する事件ですか?わかるまで認否できません」と反問されます。

http://dailynews.yahoo.co.jp/fc/domestic/intimidation/?1352416762
http://www3.nhk.or.jp/news/html/20121109/t10013362491000.html
男はその後、執行猶予が付いた有罪判決を受けて自宅に戻ったあと、インターネットの掲示板などで「」という名前や「逗子市」などを基に、女性の居場所を捜していた疑いがあるということです。
男が逮捕状の読み上げをきっかけに女性の住所を特定して殺害に至った疑いがあり、警察は当時の対応について検証しています。
逗子警察署の山口雅見副署長は、「逮捕状を容疑者に読み上げることは法律上の手続きだが、今から考えれば匿名にする方法があったかもしれない」と話しています。
被害者の女性から1年余りにわたって相談を受けていた、ストーカーの被害者などの支援を行っているNPO法人小早川明子理事長によりますと、女性は去年6月に相談を受けた際、「警察が結婚後の名前を男に伝えてしまった」と憤った様子で話していたということです。
結婚後の名前や住所を知られることで、男に襲われたり、夫に危害が加えられることを恐れていたということで、小早川理事長は「このような事態になってしまって悔しい」と話していました。

http://mainichi.jp/select/news/20121109k0000e040207000c.html
容疑者は06年ごろ以降、さんに嫌がらせメールを送り続け、同署は昨年6月、「ぜってー殺す」などと書いたメールを送ったとして脅迫容疑で逮捕した。同署によると、この際、署員が容疑者に読み上げた逮捕状に、さんの名字や逗子市に住んでいることなどが含まれていたという。
容疑者はこの事件で同年9月、執行猶予付き判決を受けた。

刑法特別法 犯罪事実記載例集 八訂版p141
手紙による脅迫罪
被疑者は、かねて親密な交際のあった夫のある山田恵子(当35年)から交際を断わられるや、同女を脅迫しようと考え、平成00年10月l日ころ、東京都世田谷区砧7丁目18番7号上記山田方の同女にあて、「僕とぜひ会って下さい。会ってくれなければ、あなたの実家や兄弟の家を訪ね、僕との仲を言いふらしてやる。」などと書いた手紙を郵送して、同女に閲読させ、同女の親族に対し夫のある同女が被疑者と親密な交際のあった事実を暴露し同女の名誉に害を加える旨を告知し、もって、脅迫を加えたものである。

メールによる強要罪
平成24年11月25日午後2時33分頃,大阪市北区西天満所在の被告人方において,被告人の携帯電話機を使用して,インターネットのコミュニティサイトを介して知り合っていたa子の携帯電話機に,「学校にこの写メおくるわ。」と記載した電子メールに予め入手した同人の顔写真画像データに「a子,ヤリマン」などと書き加えたデータを添付して送信した上,同日午後2時44分項から同月26日午後3時26分頃までの間,同人の携帯電話機に宛てて「言うこときいたら許してやる。脱いだ写メ送れ。おまえ人生が終わるからな。」などと記載した電子メールを繰り返し送信し,大阪府豊中市所在の同児童方において、それらを閲読閲覧した同人をして,もし被告人の要求に応じなければ前記の名誉にいかなる危害を加えられるかもしれないと怖がらせ,よって,同日午後4時35分頃,同人方において,同人をして,同人のの携帯電話機から被告人の携帯電話機に「もう勘弁してください」と記載した電子メールに前記の裸の写真データを添付して送信させ,もって同人を脅迫して同人に義務のないことを行わせた