児童ポルノ・児童買春・児童福祉法・監護者わいせつ・不同意わいせつ・強制わいせつ・青少年条例・不正アクセス禁止法・わいせつ電磁的記録弁護人 奥村徹弁護士の見解(弁護士直通050-5861-8888 sodanokumurabengoshi@gmail.com)

性犯罪・福祉犯(監護者わいせつ罪・強制わいせつ罪・児童ポルノ・児童買春・青少年条例・児童福祉法)の被疑者(犯人側)の弁護を担当しています。専門家向けの情報を発信しています。

門野博門野博刑事裁判ノート(6)判例タイムズ1310p39

 忙しいところへたびたびお邪魔して済みませんでした。といいつつまた東京でお手数掛けます。

門野博 東京高等裁判所判事
平成17年11月,名古屋高裁において,久しぶりに裁判実務に復帰しました。札幌高裁で勤務した後,司法制度改革のまっただ中で所長事務に翻弄され,ほとんど実務の感覚を忘れかけていたころであり.実務に復帰することには大きな不安がありました。しかし,実際は.そんなことを言っている余裕は.全くありませんでした。それは,名古屋高裁には,刑事部が2か部しかなく,その2か部に.東海3県からやって来る多くの難件が係属し,着任早々たちまち事件処理の渦の中に巻き込まれてしまったからなのです。着任以来.もっと時間が欲しいと泣き言を言いながら,陪席諸氏と手を携えつつ,悪戦苦闘の日々が続きました。あとから振り返ってみましでも,約1年半と大変短い期間でしたのに.実にバラエティーに富んだ事件に遭遇したものと改めて感心しています。名古屋高裁編においても,札幌高裁編と同様.量刑,手続,事実認定の3つに分けて,特に悩みが深く,その意味で皆様の参考にしていただけるような裁判例を御紹介したいと思います。
[目次]
名古屋高裁編(量刑)
第1 万引き(再度の執行猶予)
第2 巻き添え事故
第3 外国人による強盗殺人
第4 無期懲役刑と未決勾留日数の算入
第5 死刑(求刑)