児童ポルノ・児童買春・児童福祉法・監護者わいせつ・不同意わいせつ・強制わいせつ・青少年条例・不正アクセス禁止法・わいせつ電磁的記録弁護人 奥村徹弁護士の見解(弁護士直通050-5861-8888 sodanokumurabengoshi@gmail.com)

性犯罪・福祉犯(監護者わいせつ罪・強制わいせつ罪・児童ポルノ・児童買春・青少年条例・児童福祉法)の被疑者(犯人側)の弁護を担当しています。専門家向けの情報を発信しています。

示談した遺族が被害者参加して実刑求刑した事例(鹿児島地裁H21.5.22)

 そういうこともあるんですね。

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20090422-00000308-mailo-l46
論告で検察側は、「命を預かる船長でありながら、基本的措置もとらず過失は重大」と、指摘した。
 一方、弁護側は「当時の波高は直ちに転覆の危険が生じるほどではなく、予見可能性は低かった。また被告は真摯(しんし)に反省し、5人の遺族とも示談が成立している」として、猶予付き判決を求めた
 ◇「残された痛み感じて」−−遺族のさん実刑求め
 被害者参加制度で、県内で初めて法廷に立った遺族(54)は結審後、記者団の取材に応じ、「法廷に立ち、気持ちを伝えられてよかった」と、感慨深げだった。また、遺族女性(氏名など非公表)も「参加」。代理人弁護士を立て、傍聴席から見守った。
 さんは、転覆事故で弟(当時45)が行方不明に。「昨年5月に亡くなった母の無念さを分かってください」などと涙に言葉を詰まらせながら意見陳述。検察官が禁固3年を求刑したのに続き、神妙な面持ちで「残された家族の痛みを感じてもらいたい。実刑を望みます」と、用意されたメモを読み上げた。
 結審後、さんは「自分の声で求刑できたことは大きかった」と、意義を語った。
 一方、被告の弁護士は「過失事件の被告に遺族の思いをぶつけるべきか。法廷がリンチ場になってしまう」と疑問を投げかけた。法廷でもさんに対し、「被告は在宅(起訴)でこれまでに会うこともできたはず」などと問いただす場面があった。
 また、うつむき加減に法廷を出てきた被告は、毎日新聞の取材に「今後も謝罪の努力を続けていきたい」と答える以外はノーコメントだった。