児童ポルノ・児童買春・児童福祉法・監護者性交・不同意性交・不同意わいせつ・青少年条例・不正アクセス禁止法・わいせつ電磁的記録・性的姿態撮影罪弁護人 奥村徹弁護士の見解(弁護士直通050-5861-8888 sodanokumurabengoshi@gmail.com)

性犯罪・福祉犯(監護者わいせつ罪・強制わいせつ罪・児童ポルノ・児童買春・青少年条例・児童福祉法)の被疑者(犯人側)の弁護を担当しています。専門家向けの情報を発信しています。

請願提出】児童の顔しか写らない性暴力写真は3号ポルノに該当しないという欠陥

 現行法でいえば、画面上、服を着ているように見えれば、3号(衣服の全部又は一部を着けない児童の姿態であって性欲を興奮させ又は刺激するもの(2条3項3号))には該当しません。
 「画面上服を着ているように見えるがパンツは脱がされているので3号ポルノだ」なんて言い出すと、ちゃんと服を着ている児童の画像も服の下は裸だから3号だということになりますので。
 こういうのは国会議員国政調査権で施行状況を調べればいいのにね。議員立法なので、改正議論の時だけお勉強して、後は忘れとるし、担当の議員も居るか居ないかわからんしな

http://taroyamada.jp/?p=7259
「実在児童への性暴力写真に関する請願書」を参議院議長宛に提出致しました。
請願の要旨にもありますが、高松高裁で6歳女児の頭に射精した性暴力写真は、画像上でその女児が裸かどうか分からないので、児童ポルノ禁止法上の3号ポルノに該当しないと判断されています。
実在児童を被害から未然に守り、保護するという児童ポルノ法の趣旨を考えれば、児童ポルノ禁止法上の児童ポルノの定義は不十分であり、請願事項でもあるように、明らかに児童に対する性暴力が認められるもの自体を禁止していくべきだと思います。
引き続きこの問題についても取り組んで参ります
http://mega80s.txt-nifty.com/meganikki/2015/06/post-1117.html

 証拠の写真を並べると着衣の画像が3号と認定されていて、すぐおかしいことに気付きます。
 一審は「同女の頭部等に射精した上,これを同カメラで撮影し」っていうんだから、これも3号ポルノの製造として有罪にしてますよね、それを控訴審では、製造罪とは認定していないということにして、2項破棄で減軽して丸く収めました。

松山地裁h22.3.30
第2 平成年月 日午後 時分ころ,公園公衆トイレの女子トイレ内において,b(平成 年 月 日生,当時6歳)に対し,同女が 13歳未満の児童であることを知りながら,同女の腕をつかんで、同トイレの個室内に連れ込み,出入口ドアの施錠をし,同女に対し,そのズボンと下着を脱がせて下半身を裸にして,同女の陰部を露出させる姿態をとらせ,これを携帯電話機付属のカメラで撮影し,さらに,同女の頭部等に射精した上,これを同カメラで撮影し,その電磁的記録を同携帯電話機に内蔵する記録媒体に記録して,もって, 13歳未満の女子に対し,わいせつな行為をするとともに,衣服の一部を着けない児童の姿態であって性欲を興奮させ又は刺激するものを視覚により認識することができる方法により電磁的記録に係る記録媒体に描写した児童ポルノを製造した

控訴審
高松高裁h22.9.7
第3法令適用の誤りの主張について
(1)の画像が児童ポルノに該当しないとの点は,たしかに,同画像は,児童ポルノ等処罰法2条3項1号の「児童を相手方とする性交類似行為に係る児童の姿態」の画像に該当する可能性はあるが,被害者の衣服を着けない状態が,画像上は必ずしも判然としないから,同項3号には該当しない。
しかし,原判決は,強制わいせつ罪と児童ポルノ製造罪を観念的競合として,一個の事実の中で両罪に該当する事実を記載しており,(わいせつ行為)した上,これを同カメラで撮影した行為は,強制わいせつ罪に該当する事実でもあるから,原判決が,当該画像を記録したことをもって,児童ポルノ製造罪に該当すると認定,判断したとまでは断定できない。仮に,原判決が,これをも児童ポルノ製造罪に該当するとしているとしても,これにより処断刑に差異を生じるものではなく,本件の犯情に照らしても,その誤りが判決に影響を及ぼすことが明らかとはいえない。