勝ちましたね。(^-^)Vカッタ
本日、日本医大の郡家医師に対する名誉毀損訴訟の判決がありました。
請求は棄却されました。以下は、被告・被告弁護団の声明です。
2004年7月26日
被 告 郡 家 正 彦
被告弁護団 安 原 幸 彦
菊 元 成 典
堀 康 司
奥 村 徹
元 橋 一 郎
中 川 素 充
(連絡先 神田お玉ヶ池法律事務所3864-3677)
本日、東京地方裁判所民事第33部(林道晴裁判長)は、学校法人日本医科大学と同病院形成外科医局長青木律医師が、元同病院医局員郡家(ぐんげ)正彦医師に対し、医療事故に関する虚偽の情報を報道機関に提供して名誉を毀損されたとして、総額1億3000万円の損害賠償を請求していた事件について、原告らの請求を棄却する判決を言い渡した。
判決は、郡家医師の情報提供行為と名誉毀損の因果関係を否定し、又は、郡家医師が真実と信じたことに相当の理由があるとして、損害賠償責任を否定した。
そもそも、この裁判は、報道によって名誉が毀損されたとの主張であるから報道機関を被告とするのが自然であるのに、情報提供をしたとする郡家医師のみを被告とした点、及び請求額が今日の裁判例からして到底認容の可能性のない1億3000万円という過大のものである点において、極めて異例かつ常軌を逸したものであった。
これは、本訴訟の目的が名誉毀損による損害賠償を求めるというよりも、遺族に真実を告白した郡家医師を嫌悪し、これに報復する意図を有していたことを示している。また、遺族が日本医大を被告として提起した医療過誤に基づく損害賠償請求訴訟において、手術に関与した医師として、証人となることが予想された郡家医師を牽制する意図も窺えたのである。本訴訟では、青木医師や形成外科主任教授である百束教授の陳述書などにおいて、郡家医師に対し「組織という社会集団の中に落ち着くことのできない人間」「卑劣なことを平気で行える人間」などと熾烈を極めた非難が浴びせられている。
これまで、医療の中に根強くある隠蔽体質によって、医療過誤被害は、闇に葬られてきた。これをうち破って、被害救済と医療過誤の再発防止を図るには、患者への全面的な情報開示と良心にしたがって患者に真実を告げる医師の存在が不可欠である。本件のように、良心に従って真実を告げた医師を敵視し、攻撃を加えることが許されるなら、医療界の隠蔽体質を温存させることに繋がりかねない。
本日の判決が、情報提供者の責任を厳しく制限し、ワイヤーが脳内に刺入したと信じたことについて相当の理由があると認め、郡家医師の遺族に対する情報提供を違法とはいえないとしたことは、全国の良心的な医師に励ましを与えるものである。ただし、裁判所がこの判決において、ワイヤーの脳内刺入を事実と認定しなかったことは極めて遺憾である。
私たちは、日本医大が、郡家医師に対する不当な攻撃をやめ、自らの体質改善と安全な医療への取り組みを開始することを切に願う。
以上