控訴審から受任すると言うことは、一審は実刑だったわけですが、原審弁護人が検察官請求証拠を全部謄写していないので、なかなか証拠がそろわないことがあります。
高裁で謄写するしかないですが、事案の把握が遅れます。控訴趣意書の締切だけ決まって記録が来てない。
ひどいときは、判決書すら被告人が持ってないこともあります。
そもそも、この被告人は証拠も見せてもらわないで弁護人と打ち合わせて訴訟に臨み、それが採用されて実刑になってるわけで、それは気の毒だと思います。
プロバイダ責任「制限」法3条1項の要件を満たすということです。
個人の場合、認容額はこんなもので、弁護士としては訴訟を勧められません。
故意に放置するのは、刑事的には名誉毀損罪の正犯にしてもおかしくないですよね。
http://news.goo.ne.jp/article/yomiuri/nation/20080523-567-OYT1T00734.html
山下郁夫裁判長は「学校生活に被害が及ぶことは容易に予想できたのに、迅速に対処する管理義務に違反した」として、男性に55万円の支払いを命じた。
判決によると、少女が中学1年だった2006年8月、通学する学校の裏サイトに、少女の実名とともに「ブス」「うざい」などの悪口が書き込まれた。裏サイトを見つけた学校側が削除を求めたが、男性は拒否。悪口に同調したり、中傷することを非難したりする書き込みは計88回に上り、男性が少女の親の要請に応じて削除する同年10月末までサイト上に残った。精神的ショックを受けた少女はその後、転校した。
http://news.goo.ne.jp/article/jiji/nation/jiji-080523X598.html?C=S
山下郁夫裁判長は「実名を公表された場合、現実の学校生活にも被害が及ぶことは容易に予想できた」と指摘。男性は書き込みを放置し、掲示板の管理義務に違反したと判断した。
判決によると、少女が通っていた私立中学の裏サイト掲示板に2006年8月、少女の実名を挙げ「死ぬほどうざい」「ブス」などの悪口が書き込まれた。発見した学校側が9月に削除を要請したが、男性は応じなかった。
削除義務の根拠と内容になやんだんでしょうね。思いっきりのいい神奈川県警・横浜地検なら起訴したと思います。
http://www.j-cast.com/2007/04/27007263.html
身近な友人や知人が実名で語られる「学校裏サイト」が問題化するなか、警察は掲示板に中傷の書き込みをした女子中学生を児童相談所に通告した。さらに、管理者は名誉棄損ほう助の疑いで書類送検された。「起訴前提」なのだという。一体、何が問題視されたのか。
大阪府警南署は2007年4月27日、掲示板の管理人を会社役員の男(26)を書類送検した。ネット上の名誉棄損で書類送検されるのは異例だ。
こういう記事からも判決を追いかけてるんですが、大噴火さんが紹介した事件は、家裁には係属していないそうです。
児童ポルノ製造罪の判例が紆余曲折しているせいで撮影行為を何罪でどこに起訴するのかに迷いが生じていて、結局、製造罪が起訴されづらくなっているという現象です。
http://www.nikkansports.com/general/asozan/top-asozan.html
3月4日(火)被告人:児童福祉法違反(初公判)
<10歳の男児にわいせつな行為をした事件> 08年1月、コンピューターグラフィックス制作会社社長(32)は、10歳の男児にわいせつな行為をしたとして、児童福祉法違反容疑で逮捕された。07年9月に小学校5年の男児に「プロレスごっこをしよう」と持ちかけ、裸にしたうえで写真を撮影するなどしていた。