児童ポルノ・児童買春・児童福祉法・監護者わいせつ・不同意わいせつ・強制わいせつ・青少年条例・不正アクセス禁止法・わいせつ電磁的記録弁護人 奥村徹弁護士の見解(弁護士直通050-5861-8888 sodanokumurabengoshi@gmail.com)

性犯罪・福祉犯(監護者わいせつ罪・強制わいせつ罪・児童ポルノ・児童買春・青少年条例・児童福祉法)の被疑者(犯人側)の弁護を担当しています。専門家向けの情報を発信しています。

児童福祉法違反でも追及へ 元教え子脅迫の校長

 これからさいたまの裁判所です。
 2002年の古い事件の証拠が揃うかはわかりませんが、法定刑10年だから、最初から見逃さないですよ。公訴時効もかかってないし。
 しかし、それは家裁、脅迫は地裁で、手続きが別れるのはお気の毒。

http://www.tokyo-np.co.jp/s/article/2008031101000063.html
 埼玉県川口市立川口高校の校長容疑者(56)による元教え子女性脅迫事件で、県警は容疑者が当初、18歳未満と知りながら女性と交際を続けていたとして、児童福祉法違反(淫行)容疑での立件も視野に捜査していることが11日、分かった。

被疑者弁護人としては、児童淫行罪が立たないように祈るしかない。

写真撮ってるんですね。3項製造罪(姿態とらせて製造)としてもこれは時効。

米大使 児童ポルノ対策要請へ

 だいたい議員立法だから法務省は音頭とれないし、国会は児童ポルノどころじゃないという雰囲気で、日米で温度差があるんですよね。
 テロ対策なら9.11以降即断実行するのに。
 アメリカから
   児童ポルノ・児童買春は子どもに対するテロ行為だ
と言ってくれば、対応が違うかもしれません。

http://www3.nhk.or.jp/news/2008/03/11/k20080311000022.html
11日の会談は、シーファー大使側の呼びかけで行われ、児童ポルノへの対策をめぐって話し合いが行われる見通しです。この中で、シーファー大使は、いわゆる児童ポルノがインターネットを通じて広がり、子どもへの性的虐待を助長している現状を説明し、日本もアメリカと同じように、販売目的だけでなく、個人的に所持することも含め、児童ポルノの所持を全面的に禁止するよう求める見通しです。これに対し、鳩山法務大臣は、与党の自民党公明党が、児童ポルノを所持すること自体を処罰できるようにする児童ポルノ禁止法の改正案を今の国会に提出するため、検討を始めたことや、法務省としても協力して取り組む方針を説明し、理解を求めたいとしています。また、会談では、児童ポルノが広がる要因となっているインターネットの有害サイトの取締りに日米の捜査当局が協力してあたっていくことを確認することにしています。

痴漢ねつ造、「被害者役」自首で発覚 容疑の大学生逮捕

 ねつ造でも56歳は現行犯逮捕されたんですね。

http://www.asahi.com/national/update/0311/OSK200803110101.html
調べでは、容疑者は2月1日、大阪市営地下鉄御堂筋線の車内で、男性会社員(58)の腕をつかんで取り押さえ、「痴漢した」と、同署員に虚偽の申告をした疑い。この際被害者役の知人女性(31)が泣き崩れる演技をしたという。
 会社員は当初から否認し、同署が逮捕翌日の2月2日に釈放し任意で調べていたところ、女性が同月7日に自首。「金が必要だから協力しろと容疑者に持ちかけられた」と話したという。同署は女性も虚偽告訴容疑で書類送検する方針。

「当番弁護士」制度は知ってるようです。

http://news.goo.ne.jp/article/yomiuri/nation/20080311-567-OYT1T00670.html
地下鉄の車内でうその痴漢被害を申告したとして、大阪府警阿倍野署は11日、甲南大法学部4年、容疑者(24)を虚偽告訴の疑いで逮捕した。
 調べに対し、容疑者は「当番弁護士を呼んでほしい」と話しているという。

 昔の誣告罪です。個人的法益もありますから、弁護活動としては慰謝の措置です。誤認逮捕された人が許してくれるかわかりません。

第172条(虚偽告訴等) 
人に刑事又は懲戒の処分を受けさせる目的で、虚偽の告訴、告発その他の申告をした者は、三月以上十年以下の懲役に処する。


誤認逮捕された方には弁護士が行ってないようです。

http://news.nifty.com/cs/domestic/societydetail/yomiuri-20080313-00140/1.htm
迷惑防止条例違反で現行犯逮捕され、約22時間身柄を拘束されたさんは「警察官は最初、言い分を聞いてくれず、人生が台無しになるかもしれないという恐怖と大きな屈辱を覚えた」と語り、「家族と、勤務先の社長の励ましが唯一の支えだった」と振り返った。

弁護士は翌日登場。

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20080313-00000979-san-soci
誤解を解こうと、自ら天王寺駅で降りた。「助けてもらえる」との思いで足を運んだ駅の一室。「やってない」と訴えたものの、声を荒らげる警察官は「触ったやろう」と耳を貸さず、府迷惑防止条例違反で現行犯逮捕、阿倍野署に連行された。暗い留置場で、男手一つで育てた結婚前の娘たちが頭に浮かび、「犯罪者にされたら迷惑がかかるな」と一睡もできなかった。
 翌日も朝から取り調べが続いた。弁護士と接見して無実を訴えた後、午後6時にようやく釈放。迎えに来た3人の娘たちが駆け寄り、抱きついてきた。「こんなことになってごめん」。娘に見せた初めての涙。「いいよ、信じてるから」との言葉が支えになった。

<児童ポルノ>禁止法改正求めキャンペーン ユニセフ

 現行法の実在児童ポルノについては、上手に規制してもらえばいいと思ってますが、マンガを入れると、反発大きいので、よそでやって欲しいですね。
 アグネスが出てPRすると、所持している人からの相談メールが増えました。

 FAQ読んでください。
http://d.hatena.ne.jp/okumuraosaka/20080306/1204763515
http://d.hatena.ne.jp/okumuraosaka/20080302/1204451399

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20080311-00000078-mai-soci
子どもの性の商品化に歯止めをかけようと、日本ユニセフ協会は11日、児童買春・児童ポルノ禁止法の改正を求めるキャンペーンを始めた。18歳未満を写した性的画像・写真の単純所持を処罰対象に加えるとともに、マンガの虐待描写なども「準児童ポルノ」として違法化するよう訴え、賛同署名を集め、政府・国会に提出する。
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国会内で開かれた記者会見で、呼びかけ人で日本ユニセフ協会大使のアグネス・チャンさんは「撮影された子のトラウマは一生消えない。法律が不十分では被害者を減らせない。ぜひ署名に参加し、子どもたちを救ってください」と呼びかけた。

 なんやかんやいっても、川越支部は包括一罪の判決を書いてくれるわけです。立法趣旨が裁判所に理解できないような法律は勘弁してほしいですね。