児童ポルノ・児童買春・児童福祉法・監護者性交・強制わいせつ・青少年条例・不正アクセス禁止法・わいせつ電磁的記録記録被告事件弁護人 奥村徹弁護士の見解(弁護士直通050-5861-8888 hp@okumura-tanaka-law.com)

性犯罪・福祉犯(監護者性交罪・強制わいせつ罪・児童ポルノ・児童買春・青少年条例・児童福祉法)の被疑者(犯人側)の弁護を担当しています。専門家向けの情報を発信しています。

医学生が執行猶予判決を受けた場合の医師国家試験・医籍登録への影響

 飲酒・計画性なし・謝罪・弁償・抗拒不能に乗じてということで、執行猶予のようです。

https://headlines.yahoo.co.jp/videonews/nnn?a=20170330-00000040-nnn-soci
千葉大学医学部5年の被告は去年9月、飲み会の席で仲間の医学部生ら3人と共に女性を酔い潰した後、自宅で性的暴行を加えたとして準強姦の罪に問われている。30日の判決で、千葉地裁は、「被害者が抵抗できない状況の中、性的暴行をおこなった」と指摘した。一方で、「衝動的で計画性はなく、被害者に謝罪を伝えた上で、弁償をしている」として、懲役3年、執行猶予5年の判決を言い渡した。
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https://headlines.yahoo.co.jp/videonews/jnn?a=20170330-00000043-jnn-soci
これまでの裁判で、検察側は「被告は被害者から救急車を呼ぶよう言われたが、事件の発覚をおそれて断った」などと指摘し、懲役4年を求刑していました。
 30日の判決で千葉地裁は「犯行に及んだ態度は芳しくない」と指摘する一方、「反省の態度を示していることなどから執行猶予付きの判決が相当」として、懲役3年・執行猶予5年の有罪判決を言い渡しました。(30日11:39)
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https://headlines.yahoo.co.jp/videonews/ann?a=20170330-00000021-ann-soci
千葉大学医学部5年の被告(23)は去年9月、千葉市内の自宅アパートで、酒に酔った状態の20代の女性を乱暴した罪に問われていました。これまでの裁判で、検察側は「他の被告らの行為を認識しながら追い打ちをかけた」として懲役4年を求刑していました。30日の裁判で、千葉地裁は「犯行形態は芳しくないが、重大とまでは言い難い」「被害者を自宅に連れ帰った時には姦淫(かんいん)の意思はなく、犯行は衝動的で計画性はない」などとして懲役3年、執行猶予5年の有罪判決を言い渡しました。

 医師になれるかについては、
http://d.hatena.ne.jp/okumuraosaka/20170211#1486596848
http://d.hatena.ne.jp/okumuraosaka/20040924#1106189768
http://d.hatena.ne.jp/okumuraosaka/20151023#1445480103
http://d.hatena.ne.jp/okumuraosaka/20130209#1360209150
http://d.hatena.ne.jp/okumuraosaka/20150407#1428395592
http://d.hatena.ne.jp/okumuraosaka/20160322#1458610887
http://d.hatena.ne.jp/okumuraosaka/20151023#1445480103
に書いてあるとおりです

 大学の処分で、停学とか退学とかになると、単位取得が遅れます。
 なんとか復学、再入学するなどして単位を揃えれば、医師国家試験の受験と合格には影響ありません。
 医籍登録時点で執行猶予中であれば、医師法4条3号の欠格になるので、医籍登録は遅れます。執行猶予期間が経過していれば、欠格事由はないので、登録できます。
 宴席での性犯罪では「医事に関し犯罪又は不正の行為のあつた者」とも言いがたいでしょう。

厚生省健康政策局総務課編「医療法・医師法歯科医師法)解」
なお、執行猶予期間中の者は当然「刑に処せられた者」に含まれるが、刑に処せられることなく猶予期間を過ぎた者については、刑の言渡しの効力はなくなるから(刑法第二十七条)、第二号には該当しないものとされる。また、実際に刑の執行を受付又はその免除を得た者についても、一定年限(禁鋼以上の場合は十年、罰金以下の場合は五年)を、罰金以上の刑に処せられることなく経過した場合には刑の言渡しの効力がなくなるから(刑法第三十四条の二)、同様に第二号には該当しないものとされる。

医師法
第二条  医師になろうとする者は、医師国家試験に合格し、厚生労働大臣の免許を受けなければならない。
第四条  次の各号のいずれかに該当する者には、免許を与えないことがある。
一  心身の障害により医師の業務を適正に行うことができない者として厚生労働省令で定めるもの
二  麻薬、大麻又はあへんの中毒者
三  罰金以上の刑に処せられた者
四  前号に該当する者を除くほか、医事に関し犯罪又は不正の行為のあつた者
第五条  厚生労働省に医籍を備え、登録年月日、第七条第一項又は第二項の規定による処分に関する事項その他の医師免許に関する事項を登録する。
第六条  免許は、医師国家試験に合格した者の申請により、医籍に登録することによつて行う。
2  厚生労働大臣は、免許を与えたときは、医師免許証を交付する。