児童ポルノ市場というのは存在するわけで、表だって商売はできなくなったということですね。
倒産学(29)英知出版−雑誌販売低迷の一途
2007.05.21 日刊工業新聞
■看板のアダルト手放し 最後は中核企業に連鎖
英知出版は82年設立。「べっぴん」、「ビデオボーイ」、「デラべっぴん」などのアダルト雑誌を看板に創業期の基盤を築き、その後は、90年代のブルセラブームに乗って「ベッピンスクール」、「ビージーン」などの創刊を続け、96年3月期には年売上高85億円をあげていた。
しかしその一方で、大きな問題が発生。94年11月に、「べっぴん」(94年12月号)に掲載された写真について、警視庁から猥褻(わいせつ)図画販売容疑で家宅捜索を受け、同年12月に当時の編集責任者が書類送検。同誌は同号を最後に廃刊に追い込まれた。さらに96年1月には、同社および関連会社計4社において過去4年間で約11億円の所得隠しを行ったとして、国税局の税務調査を受け修正申告を実施。重加算税を含む追徴課税が約5億6000万円にも及んだ。
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しかしその間、99年に「児童ポルノ禁止法」が施行されたことで、少女画像掲載に大幅な規制がかかるようになったこと、インターネット普及で画像入手が容易になったことなどから雑誌販売はさらに低迷。04年12月には231号まで続いた「デラべっぴん」が休刊。さらに05年1月には神楽坂(新宿区)の自社ビルを売却して退去。05年4月末には「ビデオボーイ」、「ベッピンスクール」などアダルト系11タイトルの事業を都内の出版会社に売却。アダルト出版事業から事実上完全撤退した。