児童ポルノ・児童買春・児童福祉法・監護者性交・不同意性交・不同意わいせつ・青少年条例・不正アクセス禁止法・わいせつ電磁的記録・性的姿態撮影罪弁護人 奥村徹弁護士の見解(弁護士直通050-5861-8888 sodanokumurabengoshi@gmail.com)

性犯罪・福祉犯(監護者わいせつ罪・強制わいせつ罪・児童ポルノ・児童買春・青少年条例・児童福祉法)の被疑者(犯人側)の弁護を担当しています。専門家向けの情報を発信しています。

h19の事件数

 「弁護士照会」で、最高裁からH19の事件番号をもらってきました。
 件数は、

児童福祉法違反 382件
強制わいせつ 1159件
児童ポルノ・児童買春409件

 弁護士会経由で「強制わいせつ罪は全国では数万件ある」なんて伝え聞きましたが、「情報公開」で事件番号以外が開示されたので、それほど無いことを指摘して請求したら、この程度でした。
 罪数処理の関係で、強制わいせつと児童ポルノ製造罪の両方起訴された事件に絞って閲覧するつもりだったんですが、判決日・事件番号で集計してみたところ、

児童福祉法違反 382件
強制わいせつ 1159件
児童ポルノ・児童買春409件

に事件のダブりはありませんでした。
 手元にh19の判決(児童ポルノ+強制わいせつ)が2件あるんですけどね。これは

強制わいせつ 1159件
児童ポルノ・児童買春409件

に重複してカウントされていないとおかしいです。

教え子にわいせつ行為=県教委主事を逮捕−滋賀

 だいぶ遡ってますね。

2005.8 青少年条例違反
2007.7 青少年条例違反

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20080421-00000109-jij-soci
教え子にわいせつ行為=県教委主事を逮捕−滋賀
4月21日19時31分配信 時事通信
 教え子の女子高校生にホテルでわいせつな行為をしたとして、滋賀県警は21日、県青少年健全育成条例違反の疑いで、容疑者(38)を逮捕した。
 調べによると、容疑者は県立愛知高校に勤務していた2005年8月ごろ、東近江市内のホテルで同校1年の女子生徒にわいせつな行為をした疑い。また、07年7月中旬にも、米原市内のホテルで、同じ女子生徒に同様の行為をした疑い。 

 最近、重くなる傾向ですから、
  高裁金沢支部判決によれば数回の青少年条例違反も包括一罪になること
  児童淫行罪に発展する危険性
  罪名は青少年条例違反で量刑は児童淫行罪だったりすること
  弁護士の量刑予想を希望的観測で軽信しないこと
に注意しましょう。

一審実刑判決の被告人(初犯)が一審の弁護人に対して、奥村弁護士に相談するために「起訴状・検察官冒頭陳述・論告・判決の個人情報を消したもの」の提供を求めたら、「関係者のプライバシー」を理由に拒否されたんだって・・・

 奥村は、公判で交わされる書面は、差し支えない範囲で、すぐコピーして被告人に渡して、被告人のコメントを聞くことにしています。ほかの弁護士に相談しても結構。
 控訴審について相談に来た被告人に「相談に来るなら判決書とか持ってきて」というのですが、それがなかなか難しい。
 何も材料がないと、回答らしい回答ができませんよね。