児童ポルノ・児童買春・児童福祉法・監護者わいせつ・不同意わいせつ・強制わいせつ・青少年条例・不正アクセス禁止法・わいせつ電磁的記録弁護人 奥村徹弁護士の見解(弁護士直通050-5861-8888 sodanokumurabengoshi@gmail.com)

性犯罪・福祉犯(監護者わいせつ罪・強制わいせつ罪・児童ポルノ・児童買春・青少年条例・児童福祉法)の被疑者(犯人側)の弁護を担当しています。専門家向けの情報を発信しています。

夜回り先生 “ASKAテレビ復帰”で局側に怒り「許せない」

 執行猶予は刑務所で刑務作業に服させることなく、社会内において執行するというのだから、元の稼業に戻る人が多いですよね。歌手なら歌手に。
 「この時期というのは社会奉仕活動をしたり、家族のために動いたり、迷惑をかけた人に償い、社会に償う時期でしょ。」というのが「前科の及ぼす弊害」で。

条解刑法
l )執行猶予
意義
刑の執行猶予は,有罪判決に基づく刑の執行を一定期間猶予しその間に罪を犯さないことを条件として刑罰権を消滅させる制度である。犯罪の情状が比較的軽く現実に刑を執行する必要性がそれほど大きくないと認められる犯人に対し刑罰の執行及びいわゆる前科の及ぼす弊害をできるだけ避けるとともに,他面,その取消しを警告して善行保持を要請し同時に希望を持たせることによって再犯防止の目的を達成しようとするものである(最判昭24・3・31集33 406,最決昭26・10・6集511-2173参照

最判昭24・3・31
刑の執行猶予の制度は、犯罪の情状比較的軽く、そのまゝにして改過遷善の可能性ありと認められる被告人に対しては、短期自由刑の実刑を科することによつて、被告人が兎もすれば捨鉢的な自暴自棄に陥つたり、刑務所内におけるもろもろの悪に汚染したり、又は釈放後の正業復帰を困難ならしめたりすることのないように、刑の宣告をする裁判所が、刑の宣告と同時に、一定期間刑の執行を猶予することを言渡すものである。そして、一方においては、執行猶予の言渡を取消されることなく無事に猶予期間を経過したときは、刑の言渡は終局的にその効力を失うものとして、被告人の改過遷善を助長すると共に、他方においては、被告人が再び犯罪を行つたごとき場合には、いつでも執行猶予の言渡を取消し実刑を執行すべき警告をもつて、被告人の行動の反省と謹慎を要請しているのである。すなわち、これによつて刑罰の目的を妥当に達成ぜんとする刑事政策的配慮を多分に加味したものであることは、言うを待たない。
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最決昭26・10・6
元来、刑の執行猶予の言渡はその言渡を受けた被告人がこれを取消されることなく無事に猶予期間を経過したときは、刑の言渡はその効カを失うものとして、被告人の改過遷善を助長すると共に、その反面、被告人が猶予期間内更に罪を犯したような場合には、いつでもその執行猶予の言渡を取消し、実刑を執行すべき警告をもつて、被告人にその行動の反省と謹慎を要請する趣旨のものである。

http://news.livedoor.com/article/detail/12682025/
 一連の内容を確認した上で、水谷氏は「怒ってます。ふざけるなです」と怒りを露わにし、「執行猶予っていうのは本来刑務所にいなきゃいけないのを、家族とかいろんな人がいるから、外でもう一回反省しなさいと…。でも、外にいても刑務所の中にいる状況と同じなんです」と執行猶予の意味を説明。

 さらに「この映したテレビ局も何考えているのか!? 一緒に捕まった彼女もどう思うのか、子供たちはどう思うのか、この時期というのは社会奉仕活動をしたり、家族のために動いたり、迷惑をかけた人に償い、社会に償う時期でしょ。何も償いもしていない。歌が償い? そんなの理由にならないですよ。映したテレビ局も許せない」とテレビ局を徹底批判し、「彼ももう少し考えて欲しい」とASKAに注意を促した。