児童ポルノ・児童買春・児童福祉法・監護者性交・強制わいせつ・青少年条例・不正アクセス禁止法・わいせつ電磁的記録記録被告事件弁護人 奥村徹弁護士の見解(弁護士直通050-5861-8888 hp@okumura-tanaka-law.com)

性犯罪・福祉犯(監護者性交罪・強制わいせつ罪・児童ポルノ・児童買春・青少年条例・児童福祉法)の被疑者(犯人側)の弁護を担当しています。専門家向けの情報を発信しています。

青少年わいせつ罪(名古屋高裁H25.7.9)

 1対1の事件だと、被害者の供述と被告人の供述の信用性の比較で決まってしまいがちです。
 ところで、三重県条例は

三重県青少年健全育成条例
(いん行又はわいせつな行為等の禁止)
第23条
1 何人も、青少年に対し、いん行(青少年を威迫し、欺き、又は困惑させる等不当な手段を 用いて行う性交又は性交類似行為及び青少年を単に自己の性欲を満足させるための対象として行 う性交又は性交類似行為をいう。次条において同じ。)又はわいせつな行為(いたずらに性欲を 興奮させ、若しくは刺激し、又は性的な言動により性的羞恥心を害し、若しくは嫌悪の情を催さ せる行為をいう。次条において同じ。)をしてはならない。
2 何人も、青少年に対し、前項の行為を教え、又はこれを見せてはならない。

という条例ですが、「青少年を威迫し、欺き、又は困惑させる等不当な手段を 用いて行う」「及び青少年を単に自己の性欲を満足させるための対象として行う」というのは、大法廷判決S60.10.23を正しく読めば、「わいせつな行為」にもかからせないとだめなので、「いたずらに性欲を 興奮させ、若しくは刺激し、又は性的な言動により性的羞恥心を害し、若しくは嫌悪の情を催させる行為をいう」というのでは範囲が広すぎて、大法廷判決でも違憲になります。

http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20130709-OYT1T00683.htm?from=rss&ref=rssad
 愛知県春日井市で2010年7月、経営していた学習塾で女子高校生の体を触ったとして同県青少年保護育成条例違反(わいせつ行為)に問われた前三重県尾鷲市長で同市議の被告の控訴審で、名古屋高裁は9日、懲役6月、執行猶予3年とした1審・名古屋地裁判決を支持し、被告側の控訴を棄却する判決を言い渡した。
 柴田秀樹裁判長は「1審判決の証拠の評価に誤りはない」と述べた。被告側は即日上告した。
 弁護側は「わいせつ行為は女子高校生の作り話で、1審判決には事実認定に誤りがある」と述べ、無罪を主張していた。しかし、判決は、女子高校生が被害について学校教諭やスクールカウンセラーに相談した内容と、証人尋問で証言した内容が一致すると指摘し、「女子高校生の証言は信用できる」と退けた。
 被告は判決を受け、「非常に残念だ。裁判所はきちんと判断してほしい」と話した。被告は08年3月、市長選で初当選したが、市議会から2度、不信任決議を可決されて失職し、09年7月の出直し市長選で落選。先月の市議選で当選した。