児童ポルノ・児童買春・児童福祉法・監護者わいせつ・不同意わいせつ・強制わいせつ・青少年条例・不正アクセス禁止法・わいせつ電磁的記録弁護人 奥村徹弁護士の見解(弁護士直通050-5861-8888 sodanokumurabengoshi@gmail.com)

性犯罪・福祉犯(監護者わいせつ罪・強制わいせつ罪・児童ポルノ・児童買春・青少年条例・児童福祉法)の被疑者(犯人側)の弁護を担当しています。専門家向けの情報を発信しています。

年齢をよく知らなかった」という弁解

 条例は埼玉県内において淫行する際には「社会通念に照して通常可能な年齢確認方法を尽くして」年齢を確認せよというのです。
http://d.hatena.ne.jp/okumuraosaka/archive?word=%C7%AF%CE%F0%A4%F2%C3%CE%A4%E9%A4%CA%A4%A4%A4%B3%A4%C8%A4%F2%CD%FD%CD%B3%A4%C8%A4%B7%A4%C6


 雇傭関係もないのにそんなの期待できないと思うのですが、ほとんどの地域でそういう条例です。
 議員さんなら、争ってほしいところです。

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20110511-00000092-jij-soci
逮捕した。同課によると、「年齢をよく知らなかった」と供述しているという。
 逮捕容疑は2月23日、同県東松山市のホテルで、17歳だった女子高校生に18歳未満と知りながらみだらな行為をした疑い。
 同課によると、女子高生が母親と県警に相談に訪れ発覚した。容疑者とは昨年秋ごろに出会い系サイトを通じて知り合い、2〜3カ月に1度会っていたという

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20110511-00000584-san-soci
容疑者は2月23日、東松山市のホテルで、当時県内の公立高校2年だった女子生徒(17)にみだらな行為をした疑いが持たれている。
 少年捜査課によると、女子生徒は平成21年5月に出会い系サイトで知り合った相手から容疑者を紹介され、同年秋から2、3カ月に1度の頻度で会っていたという。今年3月14日、女子生徒が母とともに川越署に相談して発覚。容疑者は「年齢は知らなかった」などと容疑を否認しているという。

【H22.10.19改正後全文】
http://www.pref.saitama.lg.jp/uploaded/attachment/416603.pdf
第31条 第11条第3項、第12条第3項若しくは第4項、第16条第2項、第17条の2、第18条第1項、第2項若しくは第3項、第18条の2、第18条の3、第19条第1項若しくは第2項、第20条、第21条第2項又は第21条の2第1項の規定に違反した者は、当該青少年の年齢を知らないことを理由として、第28条及び第29条までの規定による処罰を免れることができない。ただし、当該青少年の年齢を知らないことに過失がないときは、この限りでない。

埼玉県青少年健全育成条例の解説H17
第31条
第11条第3項、第12条第3項若しくは第4項、第16条第2項、第17条の2、第18条第1項、第2項若しくは第3項、第18条の2、第18条の3、第19条1項若しくは第2項、第20条、第21条第2項又は第21条の2第1項の規定に違反した者は、当該青少年の年齢を知らないことを理由として、第28条及び第29条の規定による処罰を免れることができない。ただし、当該青少年の年齢を知らないことに過失がないときは、この限りでない。

(解説〉
1 本条は、次の違反があった場合の過失処罰を規定したもので、当該青少年の年齢を知らないことに過失がないときのほかは、条例第28条から第29条までの規定による処罰を免れることはできないと規定している。
2 ただし書きの「過失がないとき」とは、社会通念に照して、通常可能な年齢確認が適切に尽くされているか否かによって判断されると解する。

追記
 お金の話があると、児童買春罪になるので、過失処罰されません。これもおかしいのだが、国会で決まったのだ。

http://news.tbs.co.jp/newseye/tbs_newseye4722710.html
取り調べに対し、容疑者は「性行為はした。ただ、年齢はよくわからなかった」などと供述し、容疑を一部否認していて、警察は金の受け渡しについても捜査しています。