児童ポルノ・児童買春・児童福祉法・監護者わいせつ・不同意わいせつ・強制わいせつ・青少年条例・不正アクセス禁止法・わいせつ電磁的記録弁護人 奥村徹弁護士の見解(弁護士直通050-5861-8888 sodanokumurabengoshi@gmail.com)

性犯罪・福祉犯(監護者わいせつ罪・強制わいせつ罪・児童ポルノ・児童買春・青少年条例・児童福祉法)の被疑者(犯人側)の弁護を担当しています。専門家向けの情報を発信しています。

主任弁護士は会見で「違和感をぬぐえなかった。保護観察を付けるという発想はどこから出てきたのか」と不満をもらした

 奥村は、立て続けに保護観察判決をもらっています。

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20091127-00000127-mailo-l08
■保護観察の是非
 判決は、被告の身近に監督者がいないことを考慮し「保護観察機関による指導監督をうけるべき」とした。
 判決後の会見で、水戸地検の山下輝年次席検事は「妥当ではないか」と評価した。保護観察付きの執行猶予の場合、猶予期間中に犯罪を起こすと、再び執行猶予が付くことはない。その意味では「より重い判決」との印象を持たれがちだが、山下次席は「更生を本人任せにするのではなく、真剣に考えた結果では」と述べた。
 これに対し、中島隆一・主任弁護士は会見で「違和感をぬぐえなかった。保護観察を付けるという発想はどこから出てきたのか」と不満をもらした。会見に同席した県弁護士会の荒川誠司会長は、裁判員制度の開始以降、執行猶予に保護観察が付くケースが多いことに触れ「裁判所からこういう制度があると言われ、付けてしまうのが普通の人の感覚ではないか」と分析した。
 2日という審理期間について中島弁護士は「もっと審議しても複雑になるだけのような気がする」と発言。弁護、検察双方とも不満は出なかった。
 弁護側は倉持被告が判決に納得しているのを理由に控訴しないことを明言。検察側も「妥当」との評価から控訴しないとみられる。

 手持ちの裁判例から致傷罪の科刑をみても、強制わいせつ致傷罪の保護観察に違和感はないはずですよ。保護観察無しの方が少ないと思います。

神戸地裁尼崎懲役4年06月
名古屋地裁懲役12年
横浜地裁懲役12年
高松地裁懲役4年06月
福井地裁懲役5年実刑
神戸地裁懲役18年
広島地裁呉懲役3年執行猶予4年保護観察
東京地裁八王子懲役3年執行猶予5年
那覇地裁懲役3年06月未決540
福島地裁会津若松懲役3年執行猶予4年
福岡地裁久留米懲役3年実刑
山口地裁懲役3年執行猶予4年
長野地裁懲役3年06月実刑
広島地裁福山懲役3年執行猶予5年保護観察
奈良地裁懲役3年執行猶予5年保護観察
奈良地裁懲役3年実刑
東京地裁懲役5年実刑
津地裁懲役3年執行猶予5年保護観察